第59話 五令嬢
トイレの帰り道、学園物でありそうな出来事を見てしまった。
「あなた、聖女様だからって殿下やミサイト様、マリダット様、ナルストラ様、婚約者がいる方々様と親しくしすぎではありませんことっ!」
「「「そうですわ!」」」
「そ、そんな。私は仲良くしているだけなのに。」
「あんなに触れて、はしたないですわ!」
「「「ですわ!」」」
廊下でモモティルナを囲む「ですわ」五令嬢。
ヒーロー物みたく赤青緑黄桃色の髪色の縦ロールヘアーの令嬢達。赤令嬢がポニー縦ロール、青令嬢が右サイド縦ロール、緑令嬢が左サイド縦ロール、黄と桃令嬢がツイン縦ロールにしている。
シーラお姉様が「あの子達、なかなかね。」とか評価しそう。
「何をしているっ?」
そこにホルスディン逆ハーレムメンバー達が登場する。
「ホルス様っ!」
「「「ホルスディン様っ!」」」
「モモ、大丈夫かい?」「大丈夫ですか?」「大丈夫?」
「だ、大丈夫です……」
モモティルナが俯いて答える。
「お前達、モモに何をしていたんだ?」
「ちゅ、注意をしていただけですわ。」
「注意?モモが何かしたのか?」
「こ、婚約者がいる方々様と親しくしすぎ「お前達には関係ないだろっ!」「「「ひいっ!」」」」
「僕が誰と仲良くしようが、お前達には関係ないだろ?」
「し、しかし「関係ないだろっ!」、え、エアルリーザ様達をもっと大事にしてくださいませ……」
「「「く、くださいませ……」」」
「はぁ、僕達の関係について口出ししないでくれ。」
「「「……」」」
「今度モモにちょっかいでもしてみろ。君達の家がどうなるかわからないぞ。」
「「「!」」」
「モモ、行こう。」
「はいっ!ホルス様っ!」
「「「……」」」
モモティルナとホルスディン達が立ち去る。
ですわ五令嬢はその場に座り込む。
五令嬢良いやつじゃないか!
もう、ホルスディンと良好な関係に戻ることを望んでいないけど、エリザお嬢様を大事にしてくださいませって、良いやつじゃないかっ!
その素晴らしい気持ちに超最高級のドライフルーツを贈呈しようではないか!
カレッド嬢、オブルー嬢、リグリーン嬢、キィエロー嬢、トゥピンク嬢ね、覚えた!
何かあったら助けてあげよう。
「あなた達の勇気ある発言にこれを差し上げます。どうぞ受け取ってください。」
「「「ラハートフ様!」」」
「エリザお嬢様達の為の発言、感動しました。どうぞ受け取ってください。」
「「「こ、これはっ!」」」
揃いまくり。
仲が良いな。
「数年後先まで」
「予約が埋まっていて」
「手に入れるのが」
「困難な」
「ドライフルーツ」
「「「ですわ!」」」
息ぴったり!
さすがですわ五令嬢!
「それをさらに厳選したドライフルーツですわ。」
ですわ。移っちゃった。
「「「!?」」」
「そ、そのような高級品を私達に?」
「なんでですか?」
「先ほど言いましたようにエリザお嬢様達の為の勇気ある発言をしたからです。どうぞ受け取ってください。」
「あ、あれは当然のことを言ったまでですわ。」
「「「そうですわ。」」」
「聖女にも殿下にも言うなんて凄いことです。エリザお嬢様の為にありがとうございます。どうぞ受け取ってください。」
「ほ、本当にいいのですか?」
「はい。」
「あ、ありがとうございます。」
「「「ありがとうございます。」」」
「それとエリザお嬢様達は静観しています。ですので、殿下らには関わらない方がいいですよ。」
「そう、でしたのですね。わかりました。」
「あと殿下達以外でも何か問題があったら、遠慮なくご連絡してください。」
「「「ありがとうございます。」」」
「あ、ドライフルーツはプチボックスか見えないように持っていってくださいね。盗難されるかもしれないので。」
「「「わ、わかりました。」」」
「エリザお嬢様の為にありがとうございました。では、ごきげんよう。」
「「「ごきげんよう。」」」
彼女達が伝えたのかモモティルナにちょっかい?注意する者がいなくなっていった。
そして、彼女達とは違うクラスだがよく絡むようになった。
特にシーラお姉様が。
槍を持って隊形を組んで突撃訓練をよくしている。
「あの子達、いいわね。」と言っている。
なんかリヨンお兄様が羨ましそうに見ていた。
ーーーーー
あとがき
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