学園卒業まで
一学年
第48話 実技試験 魔法
今年入学生になるであろう者達は黄金世代と囁かれている。
第四王子、戦聖女、慈悲の聖女、勝利の戦姫、聖獣使いの比翼、天才剣士、天才魔法使いなどなど、他にも優秀な子供達が今、王都にあるドラゴライヴェルド王立学園の入学試験で集まっている。
ただの村の子供だった俺、ラハートフはゴブリンキングの村襲撃で救援隊を指揮していた貴族当主様を助け助けられ知り合い、褒美を貰うことになり
筆記試験が終わった。
これから魔力量の鑑定があり、その後実技試験で魔法と剣や槍などの対人戦がある。
「名前を呼ばれたこちらに来てください。ホルスディン・エン・ドラゴライヴェルド。」
ホルスディン殿下が前に出てきて魔力量の鑑定の水晶に触れる。
水晶が光る。
「「「おおお。」」」
「さすが王族ですね。」
「王子の中でも一番多いとか。」
「「「「……」」」」
俺達四人は目を会わせる。
「エリザお嬢様。」
「……なにかしら?ラハートフ。」
「あの水晶は七歳の時の水晶と同じダンジョン産の物ですかね?」
「……えぇ、おそらく同じ物でしょうね。」
会話している間も進んでいる。
殿下より光るものは今のところいない。
「……大丈夫でしょうか?」
「……直せるからいいんじゃないかしら?」
「あ、そっか。ラハートフは七歳の時に壊しただっけ?」
「……うん。」
「じゃあ僕達も壊しちゃうんじゃない?」
「そう、かもしれないわね。」
「「「おおお!」」」
殿下より遥かに強い光を出した者が現れた。
レッドグレープフルーツの果実の色の髪をポニーテールにしている女の子。
「戦聖女と呼ばれているアリティーナ嬢か。」
「さすが聖女様だな。」
「下位貴族がっ……」
なっ?
アリティーナってあれだよな?
「……」
「ラハートフ?」
「あ、いえ……何でもありません。」
「……そう?」
「「「おおお!」」」
同じくらい光る者が出た。
濃い桃色の髪をツインテールにしている女の子。
「慈悲の聖女様か。」
「聖女様なら納得だな。」
「孤児の分際がっ……」
「おい!やめろって。教会を敵に回したいのか?」
「くっ……。」
え?
今の子が、慈悲の聖女?
どういうことだ?
「エンダース・フェン・オルヴェルド。」
「……」
あ、エンダース様か。
「『プチダーク』」
「ラハートフ、ありがとう。」
「「ありがとう。」」
「いえ。」
「「「!?」」」
七歳の時より眩しいと思われる。
「「「おおおおおお!」」」
「なんだっ!あの光!」
「すげーな!」
「すごい……」
「素晴らしい!さすがオルヴェルド公爵閣下の子です!」
会場が大興奮。
「落ち着いてください。次は実技の魔法です。呼ばれた者は線の前に立って得意な魔法をあの的に向かって使ってください。ホルスディン・エン・ドラゴライヴェルド、ーー、ーー」
「……通達でもあったんですかね?」
「そうかもしれないわね。」
「壊れるか試したかったわ。」
「試さなくてもわかるでしょ。僕達の魔力量なら壊れるでしょ。」
「まぁそうね。」
また殿下とかアリティーナ嬢とかツインテールちゃんとかエンダース様が絶賛されている。
「エアルリーザ・フェン・オルヴェルド、ショコラン・フェン・マジルド、リョーレン・フェン・マジルド、ラハートフ・フェン・マジルド、前へ。」
「エリザお嬢様、どの魔法を使いますか?」
「掌大のファイアドラゴンにするわ。」
「そうですか。じゃあ私はグリフォンにします。」
「じゃあ私はツンラビちゃんでいくわ!」
「僕はベアクフォンにしようかな。」
それぞれ的に放つ。
的に当たった瞬間エリザお嬢様の的は溶け、俺のは粉々に切れ、シーラお姉様のは穴が空き、リヨンお兄様のは粉砕した。
「「「!?」」」
「くっ……」
エンダース様以外の皆が試験官達もぽかんと口を開けて固まっている。
「どうしたのかしら?」
「僕のベアクフォンが格好良くて見惚れているんだよ。」
「違うわ!私のツンラビちゃんが可愛くて見惚れているのよ!」
「僕のベアクフォンにだよ!」
「私のツンラビちゃんによっ!」
「……やり過ぎちゃった感じですかね?」
「そうなのかしら?」
「「ラハートフ!どっちだと思うっ?私のツンラビちゃんよねっ?(僕のベアクフォンだよねっ?)」」
シーラお姉様とリヨンお兄様を落ち着かせると「「「おおお!」」」と今日一番の大絶賛。
試験官が落ち着かせるまで続いた。
ホルスディン殿下とツインテールちゃんになぜか睨まれた。
なぜ婚約者を睨む?
凄いじゃないかっ!と褒めるところだろ?
ーーーーー
あとがき
面白いじゃん、続き早く上げろ。と思ったら☆☆☆、面白いなぁと思っても☆☆☆、少しでも気になるな。と思っても☆☆☆をつけていってくださいな!
冗談です。
前から☆☆☆、☆☆、☆をつけてください!
面白くなってきたら☆を足してくださいな!
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