第38話 七歳

まえがき

フォローが増えたり減ったりで一喜一憂しています。

フォローが外されない面白い作品にしたいものです。

フォローを外さず読み続けている皆さん、ありがとうございます。

執筆の活力になっています。


あ、あと新作公開しちゃいました。

百合好きな主人公が現代に現れたダンジョンに潜る物語です。

更新は超不定期ですが、良かったら読んでみてください。

ーーーーー


目の前の敵の振り下ろしを一歩下がり振り下ろされた剣を踏み込んで突きを放つ。

相手の首に剣が吸い込まれるように刺さる。


後ろから背中を斬ろうと剣を振り下ろす敵に、弾丸プチアースを頭に撃ち、斃す。

突きした相手の身体を蹴り剣を抜いた勢いのまま左から右へと水平斬り、右から剣を振るってきた敵の剣とかち合う。


その敵が後方に跳ぶと矢や魔法が飛んでくる。

矢は身体に当たる軌道のものを剣で弾き、また避け、魔法はシャボン玉プチウィンドを当て包み制御を奪い圧縮し、相手に返し解放。

爆発したり貫通したりした。


気配を殺して後方から攻撃を仕掛けてきた敵の剣を背中に剣を構え防ぐ。

敵の剣を振り上げ払い、振り向きがら空きの身体に剣を振り下ろしぶった斬る。

立っている者は一人だけ。

しかし、油断せずに周りを警戒し、集中を切らさない。


ぱちぱちぱち。


「「「おおお。」」」

「本当にそこに敵がいるような動きですね。それに振り向き様の振り下ろしもぶれがなく、完璧でした。」

「そうだな。」

「良い動きだった!」

「「「すっげーな。」」」

「相変わらず剣と魔法を同時に使うなんてすっごいな!」


ラハートフは想像した敵との戦闘を終え、見られていたことに少し恥ずかしく頬を指で掻く。

だが、イメトレに集中しすぎて周りを見えていなかったことに反省する。


騎士訓練を始めた日から二年が経った。


究極の植物魔法のおかげでオルヴェルド公爵領は不作が起こらず、収穫量が増加し、家畜用に回しても余裕があり、家畜も増加し食が豊かになった。

食生活が豊かになったことにより、野菜も果実も肉も食べ身体中に栄養が行き渡り成長を促した。


平均以下であった身長は平均より高くなった。

父さんが高身長の細マッチョだったから、その遺伝が芽が咲き始めたのだと思いたい。

このまま成長し続けてほしいものだ。


素振りは途中から魔法を使用しながらするようになった。

剣や槍だけで戦う、なんて魔法がある世界なのに馬鹿正直に武器しか使わないって、魔法を使わないなんてもったいないと思った。


生き残る、勝つ確率を上げる為にも素振り以外の時も走っている時も使えるように修練した。

初めて同時使用したときのように素振りしながら一つ、二つと同時使用を増やしていこうとした。

けど、剣の軌道がぶれぶれだった。

一つの魔法でぶれずに振れるように素振りをし続けてきた。


今回のイメトレのようにぶれずに問題なく魔法が使えるようになった。


素振り以外にも騎士の領内の見回りに参加して野宿をしたり、魔物を斃したり、盗賊を斃したり、エアルリーザ様と空の旅をしたり、子守りしたり色んな経験をした。


盗賊を斃した時は生まれたばかりのゴブリンを見たときと同じように躊躇して怪我を負った。

何度も繰り返した素振りが全く役に立たなかった。


躊躇しているからぶれぶれだし、力も入っていないから簡単に止められ防がれて弾かれた。

自分が殺されるってなったときにすっと無意識に剣を突き刺し盗賊の命を奪った。

やっぱり手が震えたし、胃の中のものを吐いた。


エアルリーザ様を守る為に経験しとかなきゃいけないことだから、その時一番安全にこのことを経験できる領兵との見回りに参加したわけだが……

辛いものだ……


「盗賊はゴブリンやオークと同じ魔物だ。」

「知恵がある分厄介だ。躊躇するなよ。」


領兵の言葉に少し楽になった。


「よくやった。お前は領民を守った。」


頭を撫でられさらに楽になった。

でも、この経験がいつか役に立つだろう。

そんなの日は来てほしくないけど、な。


エアルリーザ様との空の旅は、エアルリーザ様自身がプチウィンドのドラゴンの形を作り、俺はグリフォンプチウィンドで一緒に飛んだ。


エアルリーザ様は密かに練習していて、初披露を俺の目の前でやってくれた。

そして一緒に飛んだ。


もう、あの時の幼女から少女に変わりつつあったエアルリーザ様の満面の笑みには魅かれた。

惚けてぼっーっと見つめてしまった。


「可愛い……綺麗だ……」と出てしまった言葉に照れるエアルリーザ様もさいっこうに可愛く一瞬魔法の制御を忘れて落下してしまったほどだ。

すぐに取り戻したけど……。

最高の思い出だ。


あと、妊娠していた母さんが天使を二人産んだ。


まさかの男女の双子だった。

前世の妹にはそんな思いを一回もしなかったけど、二人を見た瞬間可愛く思った。

守ろうとも思った。


俺がいなくても問題なく余裕で生きていけるようにあることを二人にやり続けている。


ーーーーー

あとがき

ここまで読んでいただきありがとうございます。

面白くなってきたら☆を足してくださいな!

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