第17話 感謝

エアルリーザ様の衝撃発言をなんとか、いや全力で誤解を解いてから三日。


あの時のその場にいた人達のエヴィンカル様への眼差しは冷たかった。

俺には生まれた子供には罪なしみたいな感じで特になんともなかったけど、関係ない母さんにも冷たい眼差しを向けたのには少し殺意を抱いた。


全力で否定した。

「俺は父さんラハルと母さんフロエナの子ラハートフだっ!」と。


エヴィンカル様も「彼は命の恩人で彼女は彼の母親だ。愛人でも隠し子でもない。褒美の為に来てもらったんだ。」とさらに血の繋がりを証明する魔導具を使って、隠し子ではないと証明してみせた。


まぁそれで誤解は解けたんだが、次は五歳の子供が命の恩人ということに疑惑の目を向けられた。


衝撃発言が衝撃過ぎて忘れられたグリフォンプチウィンドの存在に気がつき驚き、「ドラゴンの魔法を使えるか?」とエヴィンカル様に言われ、ドラゴンプチプチファイアを出し操作して、信じられて謝罪と感謝をされた。


その後エヴィンカル様はエアルリーザ様と一緒にグリフォンプチウィンドに乗って空の旅を楽しんでいた。

なるほど、エアルリーザ様と空の旅をしたかったからグリフォンプチウィンドに乗ったままここまで来たのかと納得した。


その場にいて羨ましそうに見ている人達に俺のと追加にグリフォンを出して乗せてあげた。

さっきより感謝された。


次の日にはエヴィンカル様の妻達第一夫人、第二夫人、第三夫人や息子娘達に感謝された。

第一夫人のアウルーレ様には涙を浮かべ抱き締められ感謝をされた。

ちなみにエアルリーザ様の母親である。

なぜかちょっとどきどきした。



今母さんとは別行動で、母さんは加工組と合流しオルヴェルド公爵家がお金を出してくれている中級宿に泊まって、エヴィンカル様達の話し合いが終わるまで街を観光している。


最初は高級宿にってなってたんだけど落ち着かないと満場一致で中級宿にしてもらったみたい。

母さんに金貨二十枚分の硬貨を渡してある。

それにエヴィンカル様が護衛をつけてくれているから安心だ。


俺はオルヴェルド公爵家が魔導書を所蔵する部屋で魔導書を真剣にどれにするか考えている。

彼女エアルリーザ様に会う前はぱぱっと選んで帰ろうと思っていたが、今は彼女を守る、救うにはどれがいいかと悩んでいる。


回復系?防御系?攻撃系?妨害系?特殊系?どれがいいのだろう……


バン!と扉が開く。

エアルリーザ様が立っている。


「ラハートフ、魔法を教えなさい!」

「はい、わかりました。片付けますので少々お待ちください。」

「手伝ってあげるわ。」

優しい、好き……

「ありがとうございます。」


魅かれた彼女だと認識してその彼女の幼少時の彼女を見て、ロリコンではなかったのだが凄く心臓がドッキンドッキンする。

ついつい彼女の行動を目で追っちゃう。

そりゃあ魅かれた人だよ追っちゃうよな!


背伸びして魔導書を本棚に戻そうとしているエアルリーザ様可愛いっ!と思っていることは顔にも態度にも表さないように注意する。


だってエアルリーザ様の目力つよつよの侍女さんが怖いから。

あの人、睨みで人の心臓を止めることができるよ、たぶん。

でも一緒に片付けてくれるから根は優しいんだよ、たぶん。


「ついてきなさい。」


片付け終わり、エアルリーザ様が俺の手を掴み引っ張って進む。


後ろから殺気ががが、不可抗力ですから見逃してくださいよ!

もしかして女の子の手って柔らかいんだなとか思っていることがバレているのかっ?!

ぎゅっと握られているから離せない。

離したいとは思わないけど……


ただただエアルリーザ様の後を引っ張られついていくことしかできない。


ひえええ心臓を止めさせられちゃうよおおお。


ーーーーー

あとがき

面白いじゃん、続き早く上げろ。と思ったら☆☆☆、面白いなぁと思っても☆☆☆、少しでも気になるな。と思っても☆☆☆をつけていってくださいな!

冗談です。

前から☆☆☆、☆☆、☆をつけてください!

面白くなってきたら☆を足してくださいな!

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