第13話 勘違い

三日目、予定通り今日の昼頃に街に着くみたいだ。


俺と母さん、オルヴェルド公爵様、リーダーさん、村人メルドさん達は交代しながら、大人用グリフォンプチウィンドに乗り街に向かって飛んでいる。


大人用グリフォンは魔力使用量が増大し、今は四つ同時にしか使えない。

他の領兵さん達が羨ましそうに見ているが今の魔力量では無理なんだよな。

リーダーさんに交代してくれと心の中で言った。


「昨日の夕日は綺麗だったわねー。」

「そうだね。また今度飛んで、見よう。」

「まぁ!ありがとう、ラハートフ。」


母さんが後ろから抱き締め言う。


オルヴェルド公爵様みたく紳士に格好良く二人乗りしたかったけど、五歳の子供の身体では難しく母さんに後ろから支えてもらって一緒に飛んでいる。

まぁ母さんに格好良くする意味なんてないんだけどね。


柔らかいものが後頭部を包むが産みの親だからか綺麗な母さんに欲情する気持ちはない。

親だからかすごく安心する。


ただ、なんだろうか、親に格好つけたい?

褒められたい?


いや、母さんを守りたい、俺が守るから安心してと安心させたいからそうしたかったのかもしれない。

父さんが亡くなってさらに弟か妹がいると知り、そう想う気持ちがより強くなっていた。


今、思い返すとゴブリンの殲滅の協力も魔物の脅威を取り除いて安心させたい、名産品作りももう少し贅沢させたい、安定した生活をしてもらいたいと気持ちが奥底にあり、そういう言動をとったんだと少し、自分を理解した。


遠くに楕円の何かが見えてきた。

それは俺達の目的地のオルヴェルド公爵家が治めるオルーヴェという名の街だそうだ。


ちなみにうちの村の名はオルッシュだとこの道中に初めて聞いて、知った。


なぜか地上に下りるオルヴェルド公爵様に、そのあとを追うリーダーさん。

キヤさんと目を合わせ、なんとなく一緒に下りる俺とキヤさん。


そしてなぜかオルヴェルド公爵様と俺と母さんがグリフォンプチウィンドで先行して街に向かうことになった。


はっ!?と本来の街に行く目的を思い出す。


俺がぱぱっと行ってぱぱっと選べばいいんだと言ったからか!?

オルヴェルド公爵様は覚えててくれてグリフォンプチウィンドで早く行けるからそうしてくれたのか!と俺は思った。


それもあったらしいが早く娘に会いたいのと娘と一緒に飛びたいから先行したんだと後に聞いた。


大きな城壁だなーと呑気に思いながら街に近付くと「魔物だー!?」「逃げろー!?」とか街に入るため入場待ちの人達が恐慌状態となり、我先に街に逃げ込もうとする。


そういえば初めて報告に行った時矢を放たれたなとパニックになっている人達を見て思い出す。

城壁から多くの兵達が出てくる。


「構ええええ!」って!

あれ?

なんかデジャブなんだけど?


オルヴェルド公爵様が慌てて「私だ!エヴィンカル・フィン・オルヴェルドだ!」と大声で言った。

オルヴェルド公爵様の通る声に「えっ?」「はっ?」「へっ?」とグリフォンプチウィンドを間抜けな顔で見る人達。


俺に「ゆっくり下りよう。」と言うので、一緒にゆっくりと下りる。


「本当に公爵様だ!」

「あれはグリフォンか?」

「懐柔したのかっ!?」

「「「グリフォンっ!?すっげー!?」」」

「「「凄いっ!?」」」

「さすが公爵様だ!」とオルヴェルド公爵様を称賛する人達。


または「亜種か?」

「子供と女性もいるぞ?」

「隠し子か?」

「そうか。」

「なんだ?」

「今回の救援に公爵様が出たのは「あっ!そういうことか!?」あぁ、そういうことだろう。」

「愛の力でキングから進化したゴブリンエンペラーを斃したのかっ!」

「カッコいいな!」と普通と違うグリフォンに違和感を持つ人や俺達に気付き勘違いをする人達がいたのには気がつかなかった。


ーーーーー

あとがき

面白いじゃん、続き早く上げろ。と思ったら☆☆☆、面白いなぁと思っても☆☆☆、少しでも気になるな。と思っても☆☆☆をつけていってくださいな!

冗談です。

前から☆☆☆、☆☆、☆をつけてください!

面白くなってきたら☆を足してくださいな!

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