第17話 お休みのところ、よろしいでしょうか?
どれくらい落ちたのか…。
「リーナ大丈夫?」
「うん!痛くないし、楽しかった!」
強い…。さすがだ…。泣かれるよりはいいが、なんとも言えないな…。
あたりを見回すと、大きな広い空間が現れた。そのにテーブルで食事をするマネキンのような魔物がいた。マネキンなのに、パスタ食べてるし。しかも、ボロネーゼかよ。俺も好きだよ?ボロネーゼ。
「わし食事中なんじゃけど。」
「あ、すみません。」
「まぁ、そこの転がってる金色のやつが暴れたんじゃろ?」
そういうとマネキンは、ゴールドゴーレムまで近づいた。
「こんのばかたれ!自分の家をこわしてどうする!」
マネキンのチョップでゴーレムは粉々になってしまった。マネキンの姿をよくみると、肌は白く大理石のようで、髭が生えている。頭は坊主で、オレンジ色の袈裟のようなものを着ている。仏教徒のようであった。
しかし、あれだけ、苦戦していたゴーレムを一撃で、自分のプロフィールよりかなり強いのではないか?そう思い、プロフィールを確認した。
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name ソラ
『パントマイミスト』Level.58
HP2580
MP1450
攻 1490+5
防 1150+10
速 1800
魔攻 900
魔防 960
スキル『パントマイム』Level.3
無言で身体や表情をつかって、あらゆる物を表現する。
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これだけレベル高いのに、ゴールドゴーレムに苦戦?というか、一撃では倒せていないのに、このマネキンおじいちゃんに勝てるのか…。
「わしはこのダンジョンマスターの神式ゴーレムのウィルドじゃ。そういえば、お主なかなか見込みがあるのぅ。ちと、あそんでかんか?」
「え?」
次の瞬間、ウィルドは肩を私の体にぶつけてきた。ものすごい衝撃を感じた。そして、気がつくと自分の体が洞窟の壁にめり込んでいた。
【−800】
ん?いま、攻撃されたのか…。一回の攻撃で三分の一近く、HPが減っている…!!やばい!!
「おお、すまん。久しぶりで加減がわからんかった。ほれ、次はもう少しおそうするからついてこい。」
すると、次の瞬間また目の前にウィルドが現れた。今度は左に飛び出して避けることができた。転がりすぐに棒を構えて戦闘の態勢をとる。ウィルドが体当たりした壁には、蜘蛛の巣のようなびびわれがひろがっていた。
「ほう、やはりなかなか、このくらいでええのう。」
すると、後ろに組んでいた手をとき、腰を据えて攻撃してきた。正拳突きを、右左右。しかし、異常にはやい!!
【−100】
【−100】
【−100】
この軽い攻撃でもダメージがとんでもなく加算される。…そうだ。スキルを使って攻撃するしかない…。
【パントマイム 鉄剣】
それを思い切り縦に振り下ろした。自分が起こしたとは思えない、風圧と衝撃が前方にほとばしる。目の前の壁ががまさに縦に切れていたを洞窟の上側と目の前、地面に割れたような切り口がある。先程吹き飛ばされ、壁に刻まれた蜘蛛の巣が半分に割れていた。
「やったか…。」
思わず、疲労のあまり片膝をついた。リーナが遠くで口を開けて驚いていた。
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