第16話 洞窟入って落ちるのは定番ですか?

 リーナに洞窟の鉱石を取ってもらいつつ、モンスターを倒しながら進んだ。一階層では銅が多く、五階層では、青銅が出てきた。十階層では鉄が出るようになってきた。


「リーナつかれてないか?」



「あのねー、お腹すいた!」



「そうだね。少し休憩するか。」



 食事を取りながら、体力の回復などをすませる。十階層まで来ると、【ゴーレム】も現れるようになってきた。ただ、案の定ダメージは【−1】を連発していた。




 そして、どんどん階層を進めていく。十五階層まで来ると銀が取れ始めた。そろそろ、ドワーフの影も少なくなってきた。

 そして、モンスターにも変化が現れ始めた。【シルバーゴーレム】が現れた。全身が銀色である。かっこいい。これは、少し強いのでは?



 シルバーゴーレムは、通常のゴーレムより素早く攻撃を仕掛けてきた。フットワークも軽い。


「リーナ!魔法だ!」



「うん!」 



 【ウインド】



シルバーゴーレムは軽快にステップを踏みよける。これは期待できる!!そして、シルバーゴーレムがリーナの盾がわりに立っている私に攻撃を仕掛けた。戦闘センスはなかなかのもの。さぁ、こい!渾身の一撃を見せてくれる。





 どがん!力強い音とともに衝撃波が洞窟内に突き抜ける!!






【−1】


 ですよね。衝撃波の割に手応えが皆無すぎます。しかし、シルバーがいるなら他にも敵はいるはず。諦めてはダメだ。もう少し進んでみよう。なので、シルバーゴーレムさんさようなら。




ごん!




木の棒でたたかれるとともに、シルバーゴーレムの体が砕け散った。




 ゴーレムやブラックバットとの戦闘を繰り返しながら進むこととうとう二十五階層まで到達した。そして、【ゴールドゴーレム】が現れた。ゴールドということは金がドロップされるはず…。


「リーナ!ウインドで引きつけるんだ!」



「うん!」



【ウインド】


【−1】


 ゴールドゴーレム相手にはダメージがほとんどなくなってしまった。さらに、ゴールドゴーレムは全く微動だにしない。これは強い。リーナに向かって攻撃を仕掛けてきたが、それをかばう。



【−1】



「ソラさん!大丈夫?」



「ありがとう。大丈夫。」



 今のところダメージはない。だが、シルバーまでとは簡単にいかないようだ。力強く棒でたたく。


【−200】


ダメージが計算された…。やはり、今までよりかは戦い甲斐がありそうだ。だが、こちらはまだ、ほぼノーダメージといっても過言ではない。ならば、こちらの方が有利…!そこからノーガードの殴り合いが始まった。



【−1】 


【−200】


【−1】


【−200】…



 これが途方もなく繰り返された…。その時だった。ゴールドゴーレムの行動パターンが変化した。大きく何度も地面を叩き始めたのだ。え?自暴自棄ですか?怖いんですけど、え、ヒビ入ってますよ?大丈夫?

 次の瞬間、地面が大きく割れた。下の階層にリーナも、ゴーレムも落下したのだった。

 


 地割れって、1番攻撃力低いやつだけ落ちるあれじゃないの…。




 

 



















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