第9話
「織田社長、お話があります」
「な、何?そんな怖い顔しちゃって」
「私、働きすぎな気がするのですが、気の所為でしょうか?」
「うっ、き、きっと気の所為じゃないかひら?」
「そうですか。織田社長、今迄お世話になりました。次の人は使い潰さないようにして下さいね。それでは…」
「待って!ちょっとストっぷ!落ち着いて!」
「ですが、そうなるべくな内容の会話でしたが?」
「そうですよ!だから、言ったじゃないですか社長!織姫さんに休み取らせないと何時か暴動起こされますって!」
「だってぇ〜、今逃すと折角のチャンスがぁ〜、もう二度と来ないオファーだってあるかもなのだし」
「それでもです!芸能人は身体が資本なんですよ!こんなスケジュール、いくら織姫さんだって倒れちゃいますよ!」
「もういいですよ、宮城さん。どうせ、もうここには来ませんから…」
「わーわー!ちょっと待って!話し合いしましょう、話し合いを!」
「私は先程、話し合いを提案しました。ですが、それを無下にしたのは織田社長ですよね?」
「ごめんって!本当にごめんなさい!ジョークよ!ジョーク!きちんとお休みあげるから!でもでも、もう契約しちゃった仕事はお願いします!」
「では、宮城さん。今迄お世話になりました。もうお会いしないかもですが、今迄、色々サポートありがとうございました」
「織姫ちゃん!すぐあげる!お休み今すぐ上げるから!」
「織姫さん、
「ありがとうございます。宮城さん」
「え?え?どういう事!?」
「社長から言質をとる為に宮城さんに協力をしてもらったのですよ」
「な!宮城!裏切ったの!?」
「何を言ってるのですか。私が織姫さんに協力しなければ、織姫さん、今すぐに此処を辞めるところだったんですよ!寧ろ社長は気が付いた私に感謝するべきです!」
「う?え?そ、そうなの?」
「はい。ですが、契約違反で会社が潰れるのも忍び無いですし、やり残したままの仕事とか、引き継ぎも必要でしょうから、それを終えれば宮城さんや他のスタッフの方々も快く送り出して下さるそうなので…」
「あ、結局、辞めちゃうの?」
「当然です。それに私は元々、チョイ役出の派遣社員扱いだった筈ですが…」
「うっ」
「そう言う訳なので、後、
「ふわぃ」
そう言って織田社長は机に突っ伏した。
此方を片付けたら、次はお父さんとバトルだな。
全く好き勝手に使い倒してくれて、本当にどうしてくれようか。
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