第14話 敵主力撃滅作戦ー②
クライネがエーデルシュタイン相手に構えると
「クライネ隊!援護しろ!」とクライネが言うと20騎ほどの騎兵がエーデルシュタインに向かって突撃した。それをよけるとクライネの槍が絶妙によけにくいところをついてきた。
「おいおい、あんだけでかいこと言っといて一騎討じゃねえのかよチビ」とエーデルシュタインがいうと、また騎兵が突撃してきて同じ攻撃をしてきた。クライネだけでなく騎兵もかなり練度が高く、エーデルシュタインも防戦一方になっていた。するとクライネが
「いつもそうだ。俺をチビとかいって馬鹿にしてきたやつは俺のこの技で全員殺してやったぜ。お前も手も足も出ないようだな」というとエーデルシュタインが馬鹿にしたように
「まさかお前の攻撃ってのはこの程度なのか?」というとクライネは激昂して
「おい!こいつをさっさと殺すぞ!」というと騎兵がまた突撃してきた。それをエーデルシュタインは、馬に体当たりし騎手を落として自分の薙刀で刺した。それを見てクライネ隊の動きが止まる。
「まだまだ上の動きがあると思って待ってたのにこれで終わりかよ」それを聞いてクライネがまた騎兵に突撃させる。それをすべて馬に体当たりして騎手を刺したり、馬をよけて騎手だけを切ったりして騎兵を全滅させた。それを見てクライネがおびえていると
「おいおいおチビちゃん、さっきまでの威勢はどこにいったのかな~?」というとクライネが怒りながらエーデルシュタインに攻撃する。エーデルシュタインは槍を片手で受け止め槍を折った。
「お前、実は弱えな?」というとクライネが
「なめるな!木偶の坊が!」というとエーデルシュタインがクライネの腕をつかんで持ち上げタコ殴りし、敵の兵士に投げつけた。
「お前らもうちょっと強えやつ取れてこいよ」といいエーデルシュタインは自分の馬にまたがり兵士たちのところに帰っていった。
一方、エーデルシュタインがクライネと戦っていたころキューンハイトのほうは、アングリフとシュラハトを相手していた。するとシュラハトが
「アングリフ、こいつは俺に任せてお前はこいつの部下を頼む」と言うとアングリフが
「部下?そんなのいたのか?」と聞く。
「敵の隊長を止めているのに、明らかにほかの隊の勢いが収まっていない」
「お前よく見てんなぁ。わかった任せろ」そう言いアングリフはキューンハイトの隊長たちのところへ向かっていった。それを見てキューンハイトがシュラハトに話しかける。
「いいのか俺の部下は4人いて全員強いぜ?」
「問題ない。アングリフは俺たち3人の中で一番強い。」
「そうか。まあ始めるか」会話を交わし、キューンハイトは大剣を、シュラハトは剣をはお互い構える。先にキューンハイトが切りかかるが、それをシュラハトは紙一重で交わして反撃し、キューンハイトの頬をかすめる。
「うまいこと避けるもんだな~」
「お前のは受けたら剣が折れる」そう言い今度はシュラハトが仕掛ける。シュラハトは素早い動きで懐に入り下から切りつけ、それをキューンハイトは大剣で受けるとシュラハトはそのまま大剣に沿って剣でキューンハイトを突いた。キューンハイトはこれを回って避けてそのまま裏拳でシュラハトのこめかみを殴った。その後も激しい攻防が続いた。キューンハイトとシュラハトは互角ぐらいの戦いだったが、戦いが長引くにつれキューンハイトの動きはどんどん速くなりシュラハトは防戦一方になり、ついにキューンハイトの攻撃を剣で受けてしまい、剣は折れてシュラハトは吹き飛ばされた。するとシュラハトは
「もうお前に勝てる気がしない。自害するにしても剣が折れてしまった。ここで殺してくれ。」それを聞いてキューンハイトが
「命乞いしないんだな」と聞くとシュラハトが
「相手に勝てないと分かった今、これ以上ルフト殿の顔を汚すことはできない。」と答えた。それを聞いてキューンハイトが
「そうか。苦しみはさせないように一思いに切ってやる。」というと
「ありがとう。最後に戦うのがお前でよかった。」とほほ笑んだ。すると敵兵が
「シュラハト様ー!」といいキューンハイトに襲い掛かろうとするとシュラハトは
「やめろ!これ以上ルフト殿の顔に泥を塗るな!」と怒鳴ると兵士は立ち止まった。
「お前たちはただ自分が生き残ることだけを考えろ。俺みたいにはなるな」そういいキューンハイトに
「頼む」と一言いうとキューンハイトの大剣が振り下ろされた。その瞬間シュラハトの頭に走馬灯が見えた。それは今まで自分を拾ってくれたルフトのために努力し、苦労し、尽くしてきた記憶だった。そしてシュラハトが最後に思ったのは
(ああ、本当に俺は駄目だな。)だった。しかし口から出たのは
「ルフト殿すみません」だった。キューンハイトはシュラハトを切った後、自分のマントをかぶせてシュラハトの折れた剣をそばに刺した。
アングリフがシュラハトと別れてから、深緑隊の隊長4人は苦戦していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます