第87話 KAC2023お題その1「本屋」
さて、時代の流れ的に「本屋」よりも「書店」の方が一般的である気がしますが、いかがでしょう?
よく「〇〇屋」というのは差別用語であり、放送禁止用語だ、ということを耳にするかもしれません。これにはちょっと誤解があるような気がします。
「〇〇屋」は、商いをしている店舗、という単純な「〇〇店」という言葉より、意味に深みや奥行き、懐の深さのある言葉です。そのせいで、伝える側と受け取る側に、多少のズレが生じることがあるのです。
そのため、放送では混乱を招かないよう、単純な意味しか持たない「〇〇店」や「〇〇商」を使うのですね。
気象用語の「雨模様」という言葉が本来「雨が降り出しそうな状態」という意味なのに対して、誤用である「雨が降っている状態」と認識している人の割合が多いため、誤解を与えないように天気予報では使われないのと同じ。決して放送禁止ではないのです。
特にテレビ局職員(アナウンサーなど)や演者(タレントなど)以外の発言なら、編集可能な収録されたインタビューでもそのまま「〇〇屋」という言葉は放送されます。
で、今回は書店ではなく、あえての本屋。懐が深いですね。
懐が深いお題の割に、既に発表されている作品群の、なんと没個性なことか。
まあ、作品の質を競うコンテストではないので、どうでもいいのでしょうけど。
私は自作に似た作品があるとショックを受けますね。私の発想はそんなもんか、と。
電子書籍に押されて、書店が減っている。
そんな文章をいくつ見たことか。とりあえず777文字書けば良いので、それでも良いのでしょうけど。
そもそも、電子書籍の普及で書店が減っているって誰が言った。
かつて、カラオケ店が減った大きな原因として、携帯電話の普及が挙げられたことがあります。
学校帰り、仕事帰りにカラオケボックスに通っていた若者たちが、携帯電話を持ち始めて、これまでなかった「携帯電話料金」という支出ができてしまった。当然他の支出を抑えてバランスを取らなくてはいけないのだけれども、その矛先がカラオケだったという、ね。
書店の減少も電子書籍だけではなく、娯楽商品の楽しみ方が多岐にわたった結果でしょう。元々本を読まない人を獲得するため、映像作品やゲームなどを商品として扱い始めた書店も、ネット配信、ダウンロード販売、ネット通販に押されてますから。
そんな現状の中、「衰退していく出版業界の表舞台のひとつである書店の減少」を取り上げて、興味を引く物語が書けるのかって話です。
じゃあ私は、と言いますと、アプローチがそもそも「本屋」ではありません。
最初に述べた「〇〇屋」です。「屋」だけに着目しました。
「なんで書店じゃなくて本屋なの?」
という疑問の次に浮かんだのが「餅は餅屋」でした。
餅を買うなら、餅を専門に扱っている餅屋が優れているのが当たり前であり、専門家に任せるのが一番だ。そんな意味の言葉です。
じゃあ「本屋」は何の専門家なのか。本を売る専門家なんてつまらない。当たり前すぎて小説にして書く意味がない。
さて、私は本屋を何の専門家にしたのか。その答えは、下のリンクで明らかになります。
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