第86話 執筆環境の変化は何をもたらすか
環境の変化は執筆に限ったことではない。
だって、住まいが大きく変わるのだから。
奈良から五島へ。
五島と言っても、島は五個以上ある訳で。そのどこかは今のところ内緒にしときます。
今まで私は「仕事にするため。収入源にするため」に執筆していました。普通に仕事して人並みの収入を得ることを難しいと感じていましたので。
まあ、人とそんなに関わらずにもなれる小説家なら、可能性あるか、と。
ストレスの多かった勤め先をやめて、幸運にも2年と経たず、デビューだけはしました。ですが、本当にデビューしただけです。収入なんて雀の涙。
何かを変えなければ。そんな思いはここ数年ありました。
独りでもやれる漁師にでもなる? なんて思って、国の補助制度を活用しようとするも、行政と現場のベクトルは別方向。専業での漁業は勧められないと複数の現場(漁協)から断られ、「漁をしながらの執筆」を諦めたのが去年の秋。とにかく魚の値段と漁獲量は下がり、燃料代は高くなる、という厳しい状況らしい。
とりあえず住居を海の近くに移すだけ移そう。それから仕事を探そう。そう決めたのが昨年末。
そして、「住むところがない」と言われていた五島に公営住宅の空きが出たのが先月。
じゃあ、その島で働く所を探そうと探したら、あっさり書類と電話で採用が決まったはいいけど、公営住宅の抽選には落選。
しかし、就職先には社宅があって。
そう、社宅は初期費用もランニングコストも圧倒的に少ない!!
そして、これは相当なレアケースかもしれないけど、社宅はそのうち利用者(この場合、私に)譲渡しようと考えている、なんて言われております。田舎の感覚ってちょっと凄いよね。
そんな五島での生活は来月上旬にスタート。
婚約者(そんな相手が居たのか? いや、それより独身だったのか? という驚きがあるかどうかは置いといて)とは諸事情で1年離れて過ごすことにはなるので、それが心配といえば心配だけども。
基本的には何が待っているのか、不安より楽しみが多いです。
フルタイムの仕事プラス執筆プラス釣り。これらが全部こなせるのか。
ん? 釣り?
そうよ。小説家を仕事として選んだのも「平日に罪悪感なく釣りができる」という理由が大きかった。
とりあえず、移住して数日は落ち着かんだろうな。ネットはすぐ使えるように手配する準備は万端だけど。
釣りばっかりして、執筆おざなりになったらごめんなさい。
読む方もそうね。減るかも。
頑張れ、私。
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