第36話 ネタは降ってこない

皆さんはどうでしょう?

私のこれまでの経験というか、話を聞いてきた印象では、降ってくる人が九割近くいらっしゃるような気がします。

なんと羨ましい。


街を歩いていたり、ぼーっとテレビを見ていたり、退屈な授業を聞いていたり、そんなときに降ってくるアイディア。凄いなあと尊敬するというより、本当に羨ましい。もう通り越して恨めしい。


私は過去に一度も「降ってきた」とか「降りてきた」という感覚を味わったことがありません。

あ、今です。たった今私の頭に浮かんできたことを書いてみましょうか。


「ハーゲンダッツ食べたい!」


ね、こんなもんですよ。小説のネタなんかパッとは出てこない。かなり考えて絞り出す感じです。


もちろん、外から得た情報で「これはネタになるな」と参考にすることはあります。ニュース番組や、自分が感じている生きづらさを含めて街の人の声とか。


そして私はメモを取りません。面倒だから。

アイディアを絞り出したり、外からの情報で参考になるなと思うことがあっても何も書かない。

次の日に寝て起きて忘れていたら、それはそれだけのもの。面白くないものとして忘れます。面倒だから←これに尽きる。


そして、実際に小説を書き始めても「キャラクターが勝手に動く」ということもありません。そんな直感的にキャラクターごとの合理性や必然性を理解して動かせるなんて、私から見たらもう神の領域です。恨めしい(3分ぶり二回目)


私の作品の中に(例に漏れず読まれていないのですが)「凧の糸」という、主に教育現場を舞台にした現代ドラマがあります。そこに出てくる二人の主人公、小川雄太(大人)と増田海斗(少年)の人格形成なんて、どれだけ悩んで作り上げたことか。

気になったら読んでみてください。

※現在土下座してお願いしています


ああ、ダメだ。ハーゲンダッツが頭から離れない。

しかし買いに行くのも億劫なので、何かドラマ(もしくはネコ動画)でも見て忘れよう。インスタントのアイスコーヒーでも飲みながら。

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