大きな花火

@dokusya2015

最終話 大きな花を咲かせるよ

外星域から侵略が押し寄せて来ていた。

私は最終決戦前に母艦の中を彷徨っていた。

とある隔離エリアに入り込んだところだった。


「何ですのこれ」


金色の巨大で丸い塊が機械音を出していた。


「おや、姫様じゃないですか」


作業着姿の男がしゃべった。


「何をしてますの?」


「今回の戦いで大きな花火をしようかなと思いましてね」


「負け戦が確定なのに?」


「巨大な最終兵器の砲で何とかなるんじゃないんですか?」


「直線上の敵は倒せても広がった敵にはあまり意味がないわ」


「船首を振っても?」


「横か縦の敵を倒せるだけですね」


「ふ~ん、まっ、この花火で一花咲かせますよ」


何とも言えないまま私はこのエリアから離れた。



・・・



最終決戦が始まろうとしていた。

スクリーンに突然割り込みが入った。


「姫艦長、約束の花火だ」


「何を言ってますの、こんな時に」


「まぁ騙されたと思って。この機体を敵の中心に、最終兵器で打ち飛ばしてくれ」


「死ぬ気ですの?それに何の意味がありますの」

いろいろ口論したが、作戦自体は変わらず最終兵器は敵中心に打ち込むのだった。


最終兵器が光を放とうとした時、金色の球体は射線上に出た来た。


「な、どうして」


球体は光を纏いつつ光ととも突き進んで行った。



「変形開始、全身ビームっ!」



敵の中心で光の巨大な玉が人型になりビームが花火のように広がった。






まさに花火の様だった。


銀河統合暦の8月のある日が、花火の日になったそうな。


.はらい

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