手編みのマフラー③
君とは同じクラスになって
最初の校外学習のときに仲良くなった
笑い上戸で
いつも僕のくだらない話を
それはそれは面白そうに聞いてくれた
涙を浮かべて笑うくらいウケてくれるから
こっちもつい楽しくって
休み時間になるといつも話してたっけ
周りに他の友達もいたから
特に意識とかしていなくって
ただ毎日話できることが楽しかった
君がお腹を抱えて笑ってくれるのが嬉しかった
そんなある日
ふとしたきっかけで
「男なら一度は手編みのマフラーを貰ってみたい」
そんなことを口にしたら
そのときはなんでもないような素振りで
聞き流してたと思うのに
なぜかあるとき
クラスメイトの女子から
「ねぇ、手編みのマフラーとか欲しい?」
唐突にそう聞かれて
「もちろん欲しいよ」
そう返したら
「そう、うふふ……」
と嬉しそうに笑われた
何が可笑しいんだろう?
意味深な笑いが不思議でしょうがなかった
こんな自分には
一生縁がないと思っていたから
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます