4-5 【奴隷】系統ジョブの存在
☆アルマリア 所持スキル
【奴隷根性】×
【スレイブジョブ】×
【身体強化】
【滅私奉公】×
【サーバントジョブ】
【戦闘体勢】
【パワーアタック】
【従者魂】
【アイテムボックス】
【パリィ】
【カウンター】
×はグレーアウトして使用できないもののようだ。
そして知られていないスキルが多数ある。
【軽戦士】系統のものを除くと、【奴隷根性】【スレイブジョブ】【滅私奉公】【サーバントジョブ】【従者魂】は新たに確認されたスキルだ。【アイテムボックス】は謎のジョブで得られるものだろう。
○【奴隷根性】:【奴隷】限定。通常の経験値獲得不可。条件に反しない限り契約主に逆らえない。メインジョブの能力低下、転職不可。
○【スレイブジョブ】:【奴隷】系統限定。メインジョブは強制転職前と同じジョブとなる。【スレイブジョブ】に【奴隷】を得る。
○【滅私奉公】:【奉仕者】限定。主人への信頼度がなくなると【奉仕者】を失う。メインジョブの獲得経験値が微増する。
○【サーバントジョブ】:【奴隷】系統限定。【スレイブジョブ】が【サーバントジョブ】に変化する。メインジョブと【サーバントジョブ】を任意に入れ替えることが出来る。
○【従者魂】:【従者】限定。主人への忠誠を失うと【従者】を失う。主人への忠誠度に応じてメインジョブの全能力が上下する。
新たに得られたジョブ名は3つ。
【奴隷】【奉仕者】【従者】である。
「従者ってのは本当にジョブ名称だったのか。」
「私もそんなこと知らなかったわ。付き人はそういう風に言うものだと思ってたもの。」
「それにしても【奴隷】か。何か知ってる?」
「いいえ。とりあえず【職業情報】を確認しましょ?」
「それもそうだな。」
そうしてカイトは3つのジョブを【職業情報】に指定する。
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【奴隷】
特殊【奴隷】系統1次職
転職条件
①強制転職:奴隷契約を結ぶ
②強制転職:使役関係を結ぶ
成長条件
①奴隷契約:一定難易度以上の契約条件を達成する
②使役関係:主人への信頼度が一定に達する
レベル上限:1
習得スキル
【奴隷根性】(1)
【スレイブジョブ】(1)
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【奉仕者】
特殊【奴隷】系統2次職
転職条件
【奴隷】をマスターする
成長条件
特になし
レベル上限:30
習得スキル
【滅私奉公】(1)
【サーバントジョブ】(20)
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【従者】
特殊【奴隷】系統3次職
転職条件
【奉仕者】をマスターする
メインジョブに3次職以上を持つ
成長条件
特になし
レベル上限:50
習得スキル
【従者魂】(1)
【アイテムボックス】(20)
【以心伝心】(40)
○【以心伝心】:主人との念話が可能になる。
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新たな希少職系統、【奴隷】系統だった。
本当に希少職かは疑問が生じるが。
特に気になるものは『強制転職』『奴隷契約』『使役関係』、そして【以心伝心】だろう。
念のため、【スキル情報】に指定したところ、【奴隷】の転職条件に記載されていたものはどれも反応はなかった。
『奴隷契約』や『使役関係』を結ぶためのジョブやマジックアイテムが存在するのだろうが、現段階では予想も付かない。
朗報としてはアルマリアが【以心伝心】を習得していないことだろう。接触するリスクがかなり下がった。
そして、万が一発見されても拘束するなど何らかの手段を取れる。もし【以心伝心】を取得されていたら見つかった時点でアウトだった。
予想以上に危ない状態だった。
「しかし【奴隷】系統か。奴隷契約をする手段か、使役関係を結ぶ手段があるってことか?」
「【従者】は家にそれなりにいたわ。そのみんなが奴隷契約か使役関係にある・・・?でも言われてみれば、みんな忠誠心に関しては相当のものだったわ。」
「忠誠を失うとジョブを失う・・・か。忠誠ってのはどの程度のものを言うんだろうな?」
「どの程度?どういうこと?」
「簡単に言えば『逆らえないから従う』とか、その程度で忠誠があるって判断されるかどうか、かな。」
「そう言われると・・・。従者たちは強いとは言われているけど。私は軟禁状態に近かったみたいだから、あまり多くの人を知らないのよね・・・。」
「そうだよなぁ。」
忠誠度の確認は、その能力が把握さえ出来れば、恐らく簡単に出来るだろう。
【セカンドジョブ】を持つカイトは、体感ではあるがメインジョブの恩恵もセカンドジョブの恩恵も通常通りに受けている。つまり普通の2倍に近い能力を持つのだ。
【従者】の忠誠度が高ければ2倍より強くなるし、低ければジョブを1つしか持たない状態に近くなるはずだ。
「それにしても・・・。魔法を使った契約が存在するんだなぁ。」
「そうね。『魔法契約書』がそれでしょうね。貴族が重要な取り決めをする時に使われたりするわ。トレジャーボックスからたまに出るみたい。」
フェリアは当主しか知らない秘匿された情報以外であれば、貴族に必要なことは大体学んでいる。
「その『魔法契約書』ってのはどんなことが出来るんだ?奴隷契約も可能なのか?」
「うーん、可能・・・だと思うわ。騙されないように契約には気をつけるよう教わっているから。」
「なるほど・・・。俺たちも気をつけないとな。」
「ん。」
「わかった。」
カイトを含め、ルナとレナも今は特殊な人間である。その力が露見すれば、そう言った搦手もありえる。
「何かあった時に対応できるように契約とか使役に関係したジョブを探しておかないとな。」
「そう・・・ね。」
「何か気になることがあるのか?」
「んー。アルマリアのことがね。いえ、というよりもうちの【従者】達のことね。どんな状況で【奴隷】になったんだろうとか、一体どれくらいの人が本当の【従者】なのかとかね。」
「どうやって【奴隷】になるかの方法が分かれば、その辺りも分かりそうだけど。貴族が権力を維持するためにもそれなりの数はいるんじゃないか?」
カイトが以前考えたことに似たようなものがあった。その方法が【奴隷】を使って【従者】を作ることだったのだろう。
「そうかもね。」
「【従者】の存在が全く知られていないことを考えると・・・。『魔法契約』で口外に出来ないように縛られているかもしれない。魔法契約書の力でどこまで出来るか分からないけど。そうだ、ルナ、レナ、今度からアルマリアを見かけたら、【目利き】を怪しまれない程度に使って、怪しいものがあるかどうかを探ってくれないか?」
【目利き】はものの良し悪しが何となく分かる程度のものだが、違和感なども見つけやすくなる。
「ん。」
「やってみる。」
「うん。よろしく。」
「カイト?どういうこと?」
「えーっと、魔法契約をするマジックアイテムがあるなら、相手を使役するマジックアイテムもあるんじゃないかなって。それを確認できればと思ってさ。ただ相手は女性だから、俺は【目利き】も【鑑定】も出来なくはないけど、俺がまじまじと見るのはまずいだろ?」
「なるほどね。相手を使役するマジックアイテム・・・。確かにあってもおかしくない・・・かも?」
カイトがイメージするのは、物語に出てくる『隷属の首輪』や『奴隷の腕輪』だ。
「もしそういうのがあったとして・・・、カイトはどうするつもりなの?」
「どうもしないよ。存在が分かれば自衛手段が取れるからってくらいかな。」
「そう・・・。」
「フェリア?」
「ううん、私もなんかもやもやするだけで・・・。」
「まぁ恐らく秘匿された情報だろうしな。実家のことなんだからそうなっても仕方ないだろ。」
そうしてカイト達は【奴隷】に関する情報の収集を始めた。
カイトは契約や使役に関するジョブの検索を。
ルナとレナは、アルマリアの体に怪しいマジックアイテムがないかの確認を。
フェリアは実家にいた際の記憶を辿って何かヒントが見つからないかを。
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