エピローグ:我が文学部の自然な随想
あの後、雨に降られて熱を出した私と部長に代わって、光村が提出してくれた企画書は無事生徒会の認可を経て、正式に文化祭における部活動の刊行物としての製作が決定した。
そして、文化祭に向けて詩集についての文章の修正と補足を行っている中で、私、高城さやかはこうしてこれを書いている。
隣には、原稿用紙とにらめっこしながら、ああでもないこうでもないといいつつ執筆作業に励んでいる部長がいる。光村はバスケの春の大会が近いとかで、体育館に籠っている最中だろう。
これは何かって?これは、我が文学部の活動記録を残した最初の一作目ともいうべき、記念すべき作品です。なんだか、部長のしゃぺり方みたいになっちゃった。ともかく、これまであったこととか、これからの事とかを、私なりに記録したものだと思ってほしい。
ここまで書いてきて、自分が思いつきばっかで行動しているとか、恥ずかしい事ばっか言ってるとか、なんだか黒歴史を自分で作ってる気がしてとっても苦しかったのが、正直な感想です。
でも、こうやって言葉で残していくことの大切さを、私たちはこの一件を通じて学ぶことができたように思う。特に、部長!一人で難しいことばっかり言ってないで、たまには私たちの話も聞いてくださいよ!なんて。
外は、相変わらずの雨だ。文化祭当日もなんだか天気は悪そうで、皆テンションが下がってるけど、私たちは相変わらずだねって話をしています。
文化祭当日にこんなところに、人が来るわけないって部長は言うけど、そのくせ何部発行すればいいかな?とか言っちゃうのが、素直になれない部長らしいです。
あ、とうとう部長がペンを放り出して机に突っ伏してしまいました。ここらで、一発喝を入れないといけないのかもしれません。ここらで、この後書きもおしまいです。
では、また会う時まで。我が文学部の活動を支えてくれた、先人たちと部員、そしてすべての読者に感謝を込めて、結びとさせて頂きます。
㎰.光村も部員なんだから寄稿くらいしろって部長怒ってたよ。これを読んだら、必ず原稿案を私まで提出すること!期限は明後日ね!
おわり
叫んで五月雨、金の雨。 蒼板菜緒 @aoita-nao
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