第23話 第五ステージ④

 『メタルベアートの攻撃』


 俺とアユタは攻撃を避けるかどうか迷った。

 が、迷っていたので動けず、結局そのまま受けてしまった。

 メタルベアートは右手でくじってきた後、左手で下の方をくじる。


 俺は下側の1回しかビリビリッとした衝撃が無かったが、佑は少し弱めでアユタは少し強めのドンッとビリビリッと2回衝撃があるようだ。

 俺はチェストプロテクターに1回目の攻撃だけは守ってもらえたのだ。


 自分達のHPを確認すると、俺は半分だが、アユタはまともに2回齧くじられたせいか、残り1/4まで減る。

 佑は一旦1/5まで下がったが、秘薬のおかげで満タンまで回復する。


 アユタ:「やっぱうつ伏せで避けときゃよかった。そしたら1回分のダメージで済んだのに。」

 俺:「そうだな、次はその方がいいと思う。」

 佑:「攻撃の方はどうする?」

 アユタ:「そういえばオレさ、“殺虫剤”の前って何で“ガルガーノの剣”使ってたんだろ?普通に“雷剣”でいけるよな?メタルだし。」

 佑:「そういえば、そうだね。」

 俺:「オレも、火ばっかり気にしてて気付かなかった。」


 アユタは雷剣を装備する。


『プレイヤーの攻撃』


  俺は空気砲、佑は水龍の杖で今までと同じく攻撃する。ほとんど効いてない。

 アユタは思いっきり雷剣を振り下ろす。ズドーンと稲妻が出てきてメタルベアートに当たる。

 メタルベアートはよろけて膝をつく。


 「よっしゃ!」

 アユタは手応えを感じる。


 メタルベアートのHPは下がったが、あとほんの少しだけ残っている。


 俺:「くそー、あと少しだったのに!」

 佑:「もう1ターンだね。」

 アユタ:「オレは今度こそ敵の攻撃は伏せるぜ。」

 佑:「オレもそうする。」


『メタルベアートの攻撃』


 メタルベアートはまた、右手を振り上げる。

 そのタイミングでアユタと佑はうつ伏せになる。

 メタルベアートは攻撃せず、左手も上げてバンザイし、それからアバターに覆いかぶさって噛み付いた。


 「うわ!」

 3人共、ドンッという衝撃を受ける。


 俺はチェストプロテクターのおかげで思ったよりHPはさがらず、あと残り1/3くらい。

 佑はもう少し下がってほぼ半分になり、アユタはゼロになる。


 アユタ:「ああ、ここで“復活の呪文”かぁ。もうちょっと粘りたかったな。」


 アユタは“復活の呪文”を使う。

 アユタのHPは満タンに回復する。


『プレイヤーの攻撃』

 

 俺達はさっきと同じ攻撃を繰り返す。


 メタルベアートのHPは空になり、倒れた。


『プレイヤーの勝利!

 15,000コイン獲得!』


 俺:「やっと倒せた。」

 佑:「かなり強かったね。」

 アユタ:「あと何ステージあるかな…?」

 佑:「何ステージあるかくらい、最初に伝えてほしいよね。ペース配分できるのに。」

 俺:「そんな簡単なのだと、賞金付けたりしないよ、きっと。簡単にクリア出来ないんだろうな。」

 アユタ:「そうかもな。」

 佑:「よし、じゃあ次だね!」


 俺達は次のステージへ進む。

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