第7話 梅雨の晴れ間
じめじめ、むしむしする梅雨時。そんな憂鬱を吹き飛ばすイベントがやって来ました。高校生最大のイベント、修学旅行です。私も引率で、関東方面に行くことになりました。
初めての出張に、久々の旅行。わくわくと言うよりは、生徒を引率する責任で押しつぶされそうになっていました。物珍しさにきょろきょろしていると、人混みに流されますから。迷子にさせないよう、常に目を光らせていました。
誰がトイレから戻っていないのか、インスタ映えする写真を撮りに行った人は合流できたのか。いやはや、注意することが多すぎます。自分が高校生だったときの、引率した先生の大変さを思い知らされました。就寝前の点呼をした後も、しばらく見回りで眠れなかったはずですから。
生徒よりも遅く寝て、生徒よりも早く起きて朝食会場で待機する。四日間で私の体力はごっそり削られました。
何はともあれ、怪我なく無事に帰らせることができて良かったです。あとは、コロナをおみやげに持ち帰っていないことを祈るだけです。
行きと帰りの新幹線で、私は何をしていたかと言うと、新作の推敲をしていました。
「反省文を書くまで帰っちゃダメなのです~放課後の教室で千秋先生と二人きり~」
https://kakuyomu.jp/works/16817139555383355754
第1回「G´sこえけん」音声化短編コンテストに応募している作品です。耳で聴くことを前提に書かなければいけないため、普段の執筆以上に難易度が高かったです。しかも、「あなたの心を離さない“●●”なあの子」とは.......本当に自由度が高い応募要項でした。
ASMRと言えば耳かきのイメージしかなかったため、色んな動画を聞きまくって情報収集していました。本作のタイトルがやけに長い理由は、動画の影響です。本音を言えば、あらすじを語るタイトルは好きではないのですけど、仕方がありません。
うちのヒロインは、ほんわかとした先生。同性に嫌われないギリギリのあざとさを狙いました。私とは正反対のキャラなので、とことん楽しみながら書きました。
リアルにあんな先生がいたら、問題でしょう。フィクションだから成立する世界観だと思います。近年は、生徒と二人きりの状況を避ける傾向にありますから。
ちなみに千秋先生のネーミングは、四字熟語「一日千秋」から取りました。小テストに出題したものの中で、一番しっくりと来たのです。
梅雨時のどんよりした天気を吹き飛ばすのは、千秋先生の癒しのボイス。皆さまは、どんな声で脳内再生されましたか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます