4 卒業式

「早乙女 光香」

音楽が静かに流れている体育館で、校長先生に呼ばれた私は、

「はい」

と言って、一歩前に出た。

卒業証書を貰い、椅子に座ると自然と涙が出てきた。

私の涙はとまらないまま、卒業式は終わりをむかえ、在校生に拍手されながら、体育館をあとにした。

「光香、花壇の前で写真撮ろうぜ。」

私の大好きな声に振り返ると、そこにいたのは、やっぱり時愁だった。

「うん。撮ろう。」

いつの間にか涙はとまっていた。

それから時愁とたくさん写真を撮った。

「そろそろ帰る?」

時愁に聞いて見ると、

「光香、家に来ない?」

ママは、笑顔で頷いたから、

「行く!」

と言った。

時愁の家に行くと、私たち二人だけだった。

時愁は、ニヤリと笑うと、

「光香、卒業式のお祝い✗✗✗しようぜ!」

「もちろん!大賛成だよ。」

「じゃあ、ベッド入って、行くよ。」

はぁ気持ちいい!やっぱ✗✗✗って最高〜!

「卒業おめでとう。光香」

「卒業おめでとう。時愁」

「中学でも頑張ろうね(な)」

二人の声が重なって、✗✗✗しながら、抱き合った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る