第7話 照テルン

 目が冷めるとお兄ちゃんが目の前で寝ていた。

 なんでだろ?

 まぁいいやせっかくだし匂いとかほっぺたとか堪能しとこっと。

 あっヤバいかも。

 お兄ちゃんの匂いは(“照テルン”と名付けた。)麻薬みたいで癖になりそう。

 ほっぺたも柔らかいし。 

 唇は……まだ今はやめておこう。

 最初は起きてる時にね。

 ビビってるとかじゃ無いもん。

 女の子にとってのファーストキスは男の子にとっての童貞に値するんだから。

 もちろんいい意味での方だよ。


(※個人差があります。)


 あっ、それ言うなら作者の方がビビってるよ‼︎

 どうせ読者の方達からの「要出典。」みたいな追及が怖いんでしょ?

 そんな時だった。




《天の声》 『作者を悪く言うのは今すぐやめ

      なさい‼︎さもなくば、……。』

      

      「あんた誰なのよ?で、さもなく

      ば……何? 」


《天の声》 『作者が拗ねます。』

      

      「ショボっ。と言うか質問に答え

      てないし。はぁ……しょうがなわ

      ね。作者が拗ねたら私がお兄ちゃ

      んと結ばれなくなるかもしれない

      ものね。ってそういや全然話進ん

      でなくない‼︎ちょっとさっさとお

      兄ちゃんに会わせなさいよね。」


《天の声》 『作者も忙しいのです。もう少し待

      ってあげなさい。』

      

      「しょうがないなぁ〜。じゃあ代

      わりにこれからお兄ちゃんを起こ

      す前にちょっとだけ“照テルン”を

      堪能する時間作ってよ。」


《天の声》 『てるてるん?』

     

      「そそ。説明してあげましょ

      う。“照テルン”とは一度嗅ぐとや

      められなくなってしまう麻薬のよ

      うなお兄ちゃんの匂いなのです。」


《天の声》 『さ、さいですか。ま、まぁその

      程度なら許可しましょう。』


      「本当?やったぁ〜。ウフ、ウフ

      フ……これで毎朝“照テルン”を堪

      能できる。ありがとう《天の声》

      さん。またね〜。」

      

《天の声》 『お、おう。じゃ、じゃあまた     な。』




 ちょっと、いやかなり引いて素が出た《天の声》さんだったが、兎にも角にもこうして“照テルン中毒”の茜は“照テルン”の安定供給が約束されたのだった。







《あとがき》


 ちょっと茜がアウトな部分もあったような気もしましたけど、そんな茜たんも可愛い。

 どうも“妹が欲しい不眠症"です。

 読んでいただきありがとうございます。

 私、重い人はとって結構好きですよ。 

 次話は茜の一日について書こうと思っています。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る