第2話 挨拶は言われた時に返そうな

「あんたが先に振ってきたんじゃないの。はぁ……男ってどうしてみんな巨乳好きなのかしら。ち、ちなみにだけどあんたはどうなのよ。あ、あれよ…妹として兄の性癖は知っておかないとだし。」



 そんな質問に俺は頬が緩みそうになる。

 危ない危ない。こいつたまにこういうの投下してくるんだよなぁ。

 それはそうと、男に対する偏見に関しては聞き捨てならねぇな。

 だがまぁ多少貧乳に対してコンプレックスがありそうなのでお兄ちゃんとして一応フォローしといてやるか。



「お前なぁ……いいかよく聞け茜はウエストが引き締っているし、手足も長くて透き通るような白い肌を持ちそのうえ顔も可愛いって反則だぞ‼︎日本中のモデルが羨むような体しておきながら、ちょぉぉぉぉぉぉっとばかし胸が小さいからってお前の魅力が減るわけないだろ。それに俺は茜の体型が好きだぞ。あと質問に対する答えはどんなおっぱいでもバッチ来いだ。」



 忘れかけていたが茜は家族であってもつい見惚れてしまうような美少女なのである。



「あ、ありがと。」


「いやいやもっと感謝したまえ茜君。」


「今気づいたんだけどさぁ……あんた揶揄ってるわよね。」


「…………………。」


「沈黙は肯定と受け取って良いわね。」


「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁ。ってなんで俺謝ってんの?俺なんか悪いことしたっけ?」


「直ちに思考を停止せよ。繰り返す直ちに思考を停止せよ。」


「スピード違反見つけた時の警官ですやん。まぁさっき怒涛の勢いで語った内容は本心だよ。」


「い、妹の体をそんなふうに見てるなんてキモいわよ。」


「客観的事実を述べただけなんだが。」


「つぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」


「そんなに嬉しかったのか我が妹よ。」


「ば、バカぁぁぁぁぁ〜〜〜〜。」


 顔を真っ赤にしながら部屋から出ていった茜氏であった。

 と思ったら扉から半身だけ出していた。


「言い忘れてたわ。」


「何をだ。」


「おはよ。」



 それをいうためだけに戻ってきたことが嬉しすぎる。

 だが俺は一つあかねに言わなければならない。



「茜……。」


「何よ。」


「挨拶は言われた時に返そうな茜。」


「人の挨拶にいちいち文句つけてんじゃないわよ‼︎」


 今度こそ本当に出て行った茜であった。






《あとがき》


 前回あとがき忘れてました。すいません。

 初めまして“妹が欲しい不眠症”です。

 読んでいただきありがとうございます。  

 なにぶんこれが初めての作品ですので、不都合や要求等ございましたらコメントでお教えいただければ幸いです。

 あと、☆もいただけたら嬉しいです。

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