m第6話
狐を祓う任務をしている。
彼女に、狐が憑いた。だから、それを祓う。それだけだった。指環に7年ぐらい加護をつけて、彼女に送った。
しかし、7年経ってみれば。彼女は、記憶を食われていて。その記憶は戻ってこない。
同じ指環。今日も彼女の手で割られていく。
おそらく、記憶の処理で、自分のことはすぐ忘れてしまうのだろう。
そして。
記憶がなくなっても、感情に穴が開くことはない。自分のことをおぼろげに覚えていて、自分を待っているとか、そういうことはない。7年の月日で、分かってしまう。
恋人の記憶を失うと、感情がそれを埋め合わせるために。すぐに新しい恋人を作る。それが人間の感情の作用。それだけ。
彼女にも、新しい恋人ができるのだろうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます