決着

 剣は流石天使といった所か、上級兵士並みだ。


「その程度、僕に効くわけがない」

「負けるわけがない、神の使徒である天使がたかが人間如きに!!」

 

 動揺しすぎだ。

 動きに洗練さが無くなり、隙が多くなる。

 胴、腕その他で切り伏せることは可能だが……聞こうとしたところで、天使の依り代が殺されるだけで大元の天使は殺せない。

 人殺しの汚名だけが残るだけだろう


「そのたかが人間を依り代にするなよ」


 そう言って彼女を切り伏せるとその場に崩れ落ちる。

 

「必ず、貴方は私が殺す」

 

 そう言うと、白銀の髪とオーラが消え黒髪に戻る。

 すぐに駆け寄る。


「ミリア!!」

「あぁ」


 そう言うと、彼女は姿を現し少女に触れる。

 傷口が塞がっていく。

 

「助かりそうか?」

「あぁ、真っ二つに寸断されてなければ絶命でも直せるさ」


 天使降臨は教会でしか行えない為、天使は再び現れない。

 彼女の傷が癒え、可愛らしい寝息が聞こえる。

 どうやら、助かったようだ。


「これで、大丈夫だと思う」

「あぁ、ありがとう」


 彼女には聞きたいことがある。

 協会の拠点だ。

 天使降臨という危険な実験を行っているのであればそれを潰せば、大天使は現れることはない。

 それ即ち僕らに対する脅威はなくなるという事だ。

 それに、メビアを倒したので天使共も協会も黙っていないだろう。


 これから、忙しくなるな

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