2 勇者の過去

 過去の話をしようと思う。

 世界各地を巡り、魔王四天王やウルスラと数々の激闘を繰り広げていた。

 そして一人一人倒して封印し、ウルスラを倒して封印して世界平和を完了した。


 一人で旅をしていたのには理由があり、勇者パーティーの面子は僕に気を遣ったり、自分がピンチだと思ったら身代わりになろうとしたり、とにかく勇者をサポートしようと必死になったりしていて僕は苦手だったからだ。


 言っちゃあなんだが僕は強いし、女神の祝福なんかオマケ程度だった。

 もちろん、女神からの祝福である程度の力があったからだが、そんなもの程度が知れし、ぶっちゃけ女神の祝福の聖剣なんて、使いづらいに他ない。

 聖剣を行使するにはパーティー全員の半数の許可や魔力をものすごくもっていかれるのし、なにより使いづらい。

 それに目の前で敵が消えていくのもみるに耐えなかった。


 そもそも殺生等は僕は嫌いだ。

 どんな悪人にも人生がある。

 生い立ちはどうにしろ、人が奪っていいとは思えない。


 僕はそれから聖剣は使っていないし、パーティーも解散して一人で魔王討伐の旅に出ると申し出ていつのまにか魔王を倒して封印してしまった。

 魔王の首はないのかと物騒な事を言われたが、魔王の侵攻が止まったのもあり信用してもらえた。

 国王はこれを好機として一気に攻めようとしたが、国王と話し合い(主に脅しに近い)で魔族と条約を結ぶことになった。

 
























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