3 戦争終結後

 しばらくして魔王もいなくなったことにより人族と魔族の条約が締結された。

 これにより、魔族と人族は戦争は終結した。

 世界は完全に平和になった……そう僕は思った。


 しかし、それでも平和という形は脆くも崩れ去る。

 世界は今度は僕を脅威とみなし出したのだ。

 聖剣も違う人に移り、僕は力の一部を失った。


 それでも僕は負けなかったし、新しい聖剣の持ち主にだって一度立ち会うことがあったが、圧勝に近い形で僕は勝利した。

 思えばあの時負けていれば、脅威にならず平和に暮らせていたかも知れないが、新しい勇者に色々お灸を添える必要があったからいた仕方ない。


 そうして結局王様から呼び出され、国外追放を言い渡された。

 去り際に王様が言った事は今でも覚えている。 


「分かってくれ、国民の王である以上脅威は減らしておきたいのだ……しかし、これだけは言わせてくれ……ありがとう、世界を救ってくれて……」


 そう思うならなんとかしてくれよ。

 そう思った所で言われてしまった以上、もうどうでもよくなってしまった。

 そのまま宿に帰り支度を済ませている間も、刺客が続々送り込まれてきた。

 当然返り討ちにしてやったが……。

 王国を出ると刺客は追って来なくなった。

 正確には未開の地には僕しかいく事は出来ない。

 オリジナル魔法全属性耐性がなければここに行くことが出来ない。

 そうして逃げるように僕は未開の奥に向かった。








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