クロワッサン
どらやき
第1話 (完結)
ゆず「ん~。今日もいい焼き加減~!」
つばき「ほんと、先輩はクロワッサン好きですよね」
ゆず「だって、美味しいんだもん」
つばき「一口貰っていいですか?」
ゆず「はあっ!?ダメに決まってるでしょ~?」
つばき「はははw冗談ですよ」
僕が好きな人はいつも大きな口でパンくずをボロボロ落としながら
クロワッサンを食べる。
今日でそんな姿を見れるのも最後だ。
ゆず「あ~、卒業かぁ。なんか実感わかないや」
つばき「そうですね。先輩は卒業後、東京行くんでしたっけ?」
ゆず「そ。数日後には私、都会で働くバリバリのキャリアウーマンってわけw」
つばき「先輩がキャリアウーマンとかwウケますねw」
ゆず「は~?それそういう意味よ」
つばき「なんでもないですよ」
クラスメイト「ゆず~!写真撮ろ~!」
ゆず「うん~!」
桜の花びらが舞うように、掴めそうで掴めない
そんな彼女は、本当にキャリアウーマンになったらしい。
卒業後、僕は海外へ渡った。
それから数年後。
つばき「いらっしゃいませ。あ、先輩!」
ゆず「つーくん!久しぶり~!いいパン屋だね~!」
僕は海外で学んだパンの技術を持ち帰り日本でパン屋を開いた。
売りはクロワッサン。
つばき「先輩。うちの売りは先輩の好きな…!」
「ここがゆずの言っていた後輩のお店?」
ゆず「うん!そう!ほら、この子よ!」
そう言いながら男性の手を引くその指には光るものがはめられていた。
つばき「…クロワッサン、いい“妬き”加減ですよ」
クロワッサン どらやき @Dorayaki_mogumogu0130
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