傭兵組織の夏
『ミッションの概要を説明します。
依頼主はペーパーカンパニーのフリーダムフォース。
依頼内容は、サラン峠を占拠している敵ゲリラ勢力の排除です。
サラン峠はアフガニスタン首都カブールを守る最後の砦で、敵ゲリラ勢力は連隊規模の戦力を置いて守備に就いています。
この峠にはトンネルが掘られており、このトンネルは絶対に確保してください。
航空支援は多国籍軍の航空支援が受けられます。
彼らとの交信チャンネルは……確実なミッション遂行を期待しています』
『作戦を説明する。
雇い主はISI。
目標は、カイバル峠のゲリラの補給施設の完全なる破壊だ。
現在パキスタンは同時多発テロを起こしたイスラム武装組織を非難しているが、国内には賛同者も多く義勇兵という形で敵ゲリラ勢力を支援している。
某国の特殊部隊が殲滅作戦を行う予定だが、その前に殲滅して欲しい。
危険な仕事だが、その分報酬は高いし、皆殺しにして構わない。
作戦に当たり、Mi-24を三機用意している。
連絡を待っている』
『作戦を説明する。
依頼主は赤松商事子会社の北樺警備保障。
小さな女王陛下のエスコート・ガードと言った方があんたらには分かりやすいかな?
任務内容は北部同盟軍への軍事アドバイザーだ。
北部同盟軍は多国籍軍の支援の下サラン峠の突破を狙っているが、北部同盟軍は寄せ集めの為、訓練と軍事アドバイザーが必要になる。
特に、フリーダムフォースから北部同盟に譲渡したT-72戦車30両の戦力化はサラン峠突破後の首都カブール攻略に必要になる。
これは極秘情報だが、赤松商事は北部同盟に更に戦車部隊を譲渡する用意があるらしい。
つまり、この軍事アドバイザーはかなりの長期ミッションになり、北樺警備保障及び赤松商事との繋がりを強くする好機という訳だ。
そちらにとっても悪い話では無いだろうと思うから、朗報を期待している』
『この作戦は、革命防衛隊の非公式ミッションである。
作戦目的はアフガニスタン第三の都市ヘラートの占拠および防衛だ。
現在ヘラートは武装組織が占拠しているが、北部同盟軍が奪還のため部隊を送っている。
この部隊より先にヘラートを落とし、北部同盟軍をヘラートに入れさせない事がこのミッションの目的である。
諸君らがヘラートを占拠後、北部同盟軍と対峙した時点で、『武装勢力掃討と解放軍救援』を名目に革命防衛隊が国境を越える手はずになっている。
その性質上多国籍軍の空爆の対象になるが我々はそれについて関与できない。
多額の報酬を用意している。
命知らずは連絡してくれ』
『RAWからの非公式ミッションの依頼だ。
パキスタン内部に潜入し、その核管理について調査をする事がミッションの目的だ。
現在、アフガニスタンでは多国籍軍が介入、インド・パキスタン国境ではインド国会議事堂襲撃事件を受けて、戦時体制に移行して対峙している。
ここで問題になるのがISIの影響下にあるアフガン武装勢力で、RAWは武装勢力に核が譲渡、もしくはISIがアフガンに向けて核を撃つ可能性を排除できていない。
この調査は、モサドが支援してくれる事になっている。
良い返事を待っている』
『依頼主は東京湾洋上都市建設機構。
今国会で成立した洋上都市法に則って木更津沖に洋上都市建設を進めているが、この建設現場の警備と同時多発テロ後に起こっている二級市民排斥運動の排除が目的となる。
犯罪組織との癒着が噂されており、機構はこの建設を成田闘争の二の舞にしたくないらしい。
自治体内部に敵の内通者が居るため、この任務はあくまで極秘ミッションとなっている。
報酬は前払いで……悪い話ではないと思うがどうだ?』
『依頼主は秘密だが、その分報酬はでかいやばい話だ。
狙いは、新宿ジオフロント。
その調査と破壊だ。
同時多発テロで世界はその脅威を目にしたが、それを防いだ日本に対してその脅威を教えるのが目的だ。
現地過激派が協力を約束しているから、彼らと接触してくれ。
また、世界を革命したいなら依頼主を教えよう。
良い返事を期待している』
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この依頼を受ける傭兵組織は、小隊規模スタートで、複数の組織を束ねてなんて妄想。
もちろん、依頼文は『アーマード・コア』を意識している。
作者はこのゲームニコニコ視聴勢でゲームには一切手をつけていない。
まぁ、強化装甲骨格があるから、レイブンというよりボトムズだよなぁ……
ISI
パキスタン情報局。
といいながら実質的パキスタン軍の中枢であり、国政に多大な影響力を持っている組織。
エスコート・ガート
元ネタはボードゲーム『エスコート・フリート』。
こいつ『レッドサン・ブラッククロス』と同じ世界のゲームなのだが、どこでどう残ったのかちと曖昧で『女王陛下のエスコート・フリート』なんてワードが頭にあって、これをベースにフリートをガートに変更。
艦これがあるから、案外そこから拾ってきたのかもしれぬ。
革命防衛隊
イスラム革命防衛隊。
イラン正規軍とは別組織の部隊で、陸海空だけでなく民兵から系列企業まで持っている軍事組織。
反米傾向が強い上に、政府の統制が中々効かず……
イラン政府はアフガンに置いては中立および米国よりの態度をとっている。
RAW
インド内閣官房の研究・分析局で、インドにおける最強の特務機関。
なお、調べてパキスタン国内でモサドと組んだなんて記述が見つかり、さすがモサドと納得した覚えが。
インド-パキスタン間は現在米国が必死の交渉中。
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