第4話 家に帰宅
ロテスは、家に帰ると母が出迎えていた。
「ロテス! 良いスキルは貰えた?」
ロテスの母は、期待して聞いてきた。
「なんの役にも立たないスキルを授かったよ……」
ロテスは、憂鬱そうに話した。
「父さんも母さんも凄いスキルを持ってるのに!! 僕は、そばかすの数を増やしたり減らしたりするとかいう、ふざけたスキルを授かった!!」
ロテスの父は、凄腕の冒険者で冒険者ギルドでS級と呼ばれる最難関のクエストを次々と攻略している。
今もそのS級クエストの攻略をしている為家を留守にしている。
母も強固なシールドを貼り、オーガやベアーと言った強力な腕力が武器の相手から繰り出された攻撃を防いでギルドでパーティを組んだ人を守り抜いていた。
最強種と呼ばれているドラゴンの攻撃も数発くらいならバリアを貼り直さずに耐えられる。
そして父と母は、同じギルドで出会い結ばれて、ロテスが誕生したのだ。
「スキルだけじゃなくて、いくら鍛えても父さんみたいに逞しい身体にならないし……心の方も母さんみたいに図太くないし……」
父と母みたいな凄い人物とはかけ離れている今の自分に絶望する。
「ロテス! 貴方はあたしたちの自慢の息子だよ! 大切な女の子の為に強くなろうと頑張っている! それに、どんなものも使い方に寄っては、何にでもなる! 確かに貴方が授かったスキルは、一見すると大ハズレスキルかもしれない! それでも出来ることがあるかも!」
「こんな、顔のブツブツシミを増やしたり減らしたりしたとしても、何にもできないよ!!」
ロテスは、大声を上げて自分の部屋に走り去ってしまった。
「あたしは、そのスキルの凄い使い方を思い付いたんだけどなぁ……まぁ、あたし達の子供だもん。あの子もちゃんと思いつくよ」
母は、「フフッ」と笑みを浮かべてそう呟いた。
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