第3話 憧れの結末
心から期待をしていたロテスが授かったスキルは、そばかすを増やしたり減らしたりするものだった。
それを牧師から聞かされた彼は、放心状態になってしまう。
しかも、それだけではなく
「ギャハハハハ!! そばかすを増やしたり減らしたりするスキルって、最低レベルの外れスキルじゃん!!」
「すっげぇーーーー!! だっせーーーー!! なんの価値もないゴミスキルだぜぇーーー!!」
あまりの酷い内容のスキルに、この場にいた同世代の人たちから笑い者にされていまっている。
ロテスは、不条理な現実を受け止めきれず、涙が溢れてくる。
その時、サラはロテスの手を取り教会から出て行った。
そして、ここは街の公園。
「ご……ごめんね……サラ……こんなゴミみたいなスキルで……」
「わたくしは、ロテスがどんなスキルだとしてもずっといっしょにいるわ!」
ロテスは泣きながらサラの胸元に抱きしめてられている。
「どんなスキルでも、貴方は貴方よ! ロテスはわたくしのヒーローで騎士さまよ!」
サラは、ロテスの頭を撫でながら彼を励ます。
「でも……いくら身体を鍛えても……武術を習っても……強くなれなかったのに!!」
ロテスは今まで努力してきた分、声を出して泣きじゃくる。
ロテスはこのまま30分くらい泣き続けた。
彼は涙が収まり、やっと冷静になった。
「ごめんサラ、恥ずかしい所を見せちゃって……」
「別に何も問題じゃないわ! それよりも落ち着いたてよかったわ!」
サラは、笑顔でロテスの頭を撫でる。
「見つけたぜぇ!サラ!!」
サラとロテスが仲睦まじくしている所へ声をかけてくる。
普段からサラに言い寄り、彼女と弱いくせにいつもいっしょにいるロテスをいじめているガキ大将とその手下7人。
「そういえば、もう7時過ぎね……あんた達もスキルももらっているって訳ね……で? なんのようかしら? クソデブ!」
「あぁ!? 俺様を侮辱出来るのも今のうちだ!! 喰らえ! ロックショット!!」
大柄な少年がサラめがけて、右手からやや大きめの石を飛ばしてきた。
それをサラは、右手から光の光線を放ち飛んできた石と集団のリーダーへ浴びせ、全身を包み込む。
彼のスキルで生み出された岩石は、浄化され消滅し、その光を浴びた彼は、
「ぐあぁぁぁぁ!!!!」
全身から激痛が走り大柄の少年は、地面を転げまわり泣き叫ぶ。
「大丈夫!!?ボス!!?」
手下の1人が苦しんでいる彼に駆け寄る。
「俺たちも戦うぞ!!」
7人の手下のうち、3人は今年て13歳になるので、スキルに目覚めている。
しかし、スキルの力を使おうとした瞬間、サラの聖なる光に包まれ、3人共々、あまりの痛みで地面に倒れこみ絶叫をあげ泣き叫んだ。
「ロテス、もう朝食の時間なので、わたくしは家に帰るわ! ただ、ロテスが家に帰るまではいっしょにいるから大丈夫よ」
「うん、ありがとう……」
ロテスを置いて家に帰ってしまうと、彼を快く思っていないスキルを覚えた人たちに何をされるか分からなので、安全な彼の自宅へ付き添うことにした。
ロテスはもうスキルを持つ人間のため、同じスキルを使える人間に攻撃されてしまう。
「ロテス、出かける時になったら、わたくしまで連絡ちょうだいね! 今日から1人で出かけたらダメよ!」
「うん、わかってる……ありがとう」
それから、2人は会話しながらロテスの自宅へと向かい到着し、彼が中に入るのを見届けると、サラは自分の家へと帰っていった。
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