第96話 魔族との戦い(シルコレア編2)
セビーラの街に潜んでいる2体の魔族を倒すべく昨夜ジンの部屋に集まって作戦会議を開いて決めた作戦は以下のように決まった。
まず未だ街の人々が目を覚ます前の5時少し前に、魔物の潜む金物屋の店と隣の店とをシールドを掛けて金物屋を破壊してもその隣の店には影響が出ないようにする。
幸い金物屋が商店街の一番端の店なので片側の店だけをシールドで保護すれば逆側に吹き飛ばしても被害は出ない。
隣の店の保護シールドを掛けたら、すぐにジンが【鑑定】をして、細かく魔族2体
のスキルと魔法特性を調べ上げ、ヒューイが『神龍剣』で2体の魔族の力を奪い取る作戦で行く。
翌朝4時に全員が宿の出口に勢揃いして、ギルドに向かった。
少し早めであったが、ギルド入り口まで行くと既にギルドマスターのアーロンがこの街での最高ランクの冒険者Aランクのロビンと一緒にジン達一行を待っていた。
「ジン殿早朝から申し訳ない、こちら我が街の最高ランクの冒険者のロビン殿だ」
「初めましてジンとこちらがパーティー仲間のイリーナ、イザベラ、イリア、ヒューイにドールです」
「それでは早々向かいましょう!」とジンが言い、商店街を西に向かって歩いて、西門が見え始めた商店の一番端の金物屋の前に8名が来た。
ジンは一般の商店に被害が及ばないように金物屋の手前の店をシールドで覆い保護した。
音も隣の店に漏れない様に遮音効果を掛けて、イリーナに極大の【ファイアボム】を魔族の潜む金物屋に放つ様指示を出し、ヒューイは直ぐに魔法とスキルを奪える様に既に『神龍剣』を抜いて準備をした。
イリーナが極大【ファイアボム】lを放つと一瞬にして金物やが炎と共に吹っ飛びアタかたもなく無くなったが、煙が立ち込めて未だ詳細が掴めなかったが、ジンが
「魔族は2体共生きているぞ!全員臨戦態勢!」と叫ぶ。
煙が収まり、そこに禍々しい魔力を宿した黒い2メートル程の魔族がいる。
背中には大きな翼を広げ、「朝の眠りを妨げた下等な人間ども、死を持って償え」といきなり、8人に向けて闇の光線を放った!
ジン達はギルマスのアーロンと冒険者ロビンをジンのシールドであらかじめ囲い
保護していたので闇の光線をはじき返した。
イリーナ、ヒューイ達も『シールドの指輪』でそれぞれをシールドしていたので光線を弾き返し、直ぐに作戦通り、ヒューイが『神龍剣』で魔法とスキルを奪いにかかる。
しかし、相手の力が相当高く奪い取るのにかなりの時間が掛かっている。
相手もスキルと魔力を奪いに来ていることを察知して、シールドで防御をした。
ジンは大剣『剛力』をストレージから直ぐ出して、横一閃に大剣を薙いだ!
魔族のシールドがバリッといって破壊され、「パパ、やっとあいつらのスキルは奪い取れたわ!でも魔力は未だ全部取りきれず半分程あいつらは持っているわ」とヒューイが残念そうに言って来た。
イリーナ達もそれを聞いて、
「イザベラ、イリア『リフレクションリング』を常時発動よ」と言いながらイリーナが【ファイアランス】を、イリアが【アースランス】、イザベラが【エアカッター】を同時に放った。
魔族2体は直ぐにシールドで防ぐが魔力が半分以下に消費しているため、彼女らの強力な魔法を完全に防ぐまでには行かずシールドにヒビが入り、彼らの腕や顔に擦り傷をつけた。
相手のシールドが砕けた一瞬を見逃さずドールが【縮地】で魔族2体の翼を切り落とし直ぐに離れた。
首まで切り落とそうとした瞬間物凄い殺気と共に剣がドールを襲ったため回避したので首までは切り落とせなかった。
ジンとヒューイがゆっくり魔族に近づいた。
ジンもヒューイも魔族の放つ強力な闇魔法を全て『煌剣』と『神龍剣』で切り霧散させて行く。
5メートルほどの間合いになり、ジンもヒューイも一瞬で魔族の目の前に現れ上段から剣を打ち下ろした。
魔族達は自分たちの剣でそれを防ぐが『煌剣』も『神龍剣』も魔族の2本の剣ごと魔族の頭から胴体を二つに切り裂き魔族は叫び声さえあげずに切り裂かれて死亡した。
ギルドマスターのアーロンとA級冒険者のロビンは魔法を切り裂きながら悠然と魔族に近づき物凄い斬撃を見せたジンとヒューイに声も出ない状態で震えながら見ているだけだった。
「ジン君、終わったわね!結構相手も手強かったけど最後はジン君たちの力技で剣ごと砕いてしまったわ」
「ヒューイが初めて魔力を全て奪えなかった相手で、相手もシールドを張れたから少しだけ手こずったけどまぁ、こんな感じで終わって良かったです」
「ジン殿、すごい戦いを側で見れて感激してます」とギルマスのアーロンが未だ震える声で言った。
「とりあえず冒険者ギルドに戻りましょう!」死体と魔石をストレージに入れてジンは金物屋の所を【土魔法】で整地して8人はギルドに戻った。
ジン達は素材置き場に魔族の死体と魔石を納品して、ギルドマスターのアーロンから白金10枚を受け取り、宿に戻った。
朝食を未だ食べてなかったので部屋に戻って、それぞれシャワーを浴びて着替えて
食堂で朝食を食べるのだった。
ジン達は宿を出て『空飛ぶ車』に乗り込み、次の目的地スカイヨークに向かって街道を走って行く。
途中魔物を借りながら高原の野原で昼食休憩をとって、久しぶりに同乗していたフジを放し飼いにしてあげて、2時間ほど休憩と仮眠をとる。
ジンは<タブレット>を開き【GOD】に『スカイヨークにいる3体の魔族の潜んでいる場所、スキル、魔法を教えてくれ』と書き込みenterをポチった。
3体はそれぞれ個別に潜み1体は街の外の岩穴に、1体は街の外の森に、1体は商店街の肉屋の店員に化けている。それぞれスキルは・・・」と説明文が表示されセビーラの魔族ほど強くはなかった。
夕方近くにスカイヨークの街につき取り敢えず冒険者ギルドに向かってギルドの中に入った。
受付嬢にギルマスに会いたいとカードを見せて言うと、カードを見たのですんなりギルマスの部屋に通された。
「高名なジン殿一行にお会いできて感激しております、セビーラのギルドからも連絡を受けており、皇帝からもできうる便宜を図るよう支持されておりますので何なりと申し付けください」とギルドマスターのケビンがジン達を歓迎した。
ジン達はそれぞれ自己紹介をして明日、ギルマスと冒険者数名と3体の魔族を打ち取りに行くことで同意して取り敢えずは宿に向かった。
宿はギルドの近くの宿を幸い取れてツイン二部屋、シングル一部屋をギルドがとってくれてジン達は荷を下ろした。
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