第18話 中古物件2
テレビ局では
ディレクターは
「美湖さんと沙衣さんに出演を願いた
いのですが。」
「どのようなことですか。」
「相談者は、夜中に廊下を歩く足音が
したり、キッチンの包丁を入れた扉
だけ自然に開いたり、2歳の子供が
誰もいないのに誰かと話をしている
といっています。」
「分かりました、放課後か休日にお願
いします。」
「ありがとうございます。」
ディレクターはすぐるにも電話する
「常坂さんの携帯ですか。」
「はい。」
「番組で常坂さんの相談を取り上げる
ことになりました。」
「本当ですか。」
「はい、明後日の夕方でどうでしょう
か。」
「お願いします。」
すぐるは解決するかもしれないとホッとする。
美湖はスマホで沙衣に連絡する
「次のテレビの仕事決まったよ。」
「またやるの。」
「明後日の放課後よ。」
「分かった。」
沙衣はあまり乗り気ではない。
当日の放課後、沙衣と美湖は五条家に立ち寄り、運転手付きの車でテレビ局へ行く。
2人は、前回同様テレビ局が用意した制服を着て、仮面をつける。
テレビ局の車ですぐるの家に向かう。
玄関ですぐるが応対に出るが、スタッフと共にいる紗衣と美湖をみて言う
「何ですかこの子たちは。」
「私たち霊能者です。」
沙衣が言うとすぐるは不安になる。
スタッフが2人は実力のある霊能者だと説明してすぐるを納得させる。
まずは居間ですぐるの話を聞くことにする。
居間はダイニングキッチンになっており台所も見通すことができる。
彼は話し始める
「引っ越した日から夜中に廊下を歩く
足音がしますし、キッチンの包丁を
入れた扉だけ自然に開いたり、2歳
の子供が誰もいないのに誰かと話を
しているのです。」
「そうですか、ほかにはあります
か。」
「この家の前の住人は妻と子供が行方
不明になっています。」
「分かりました。」
美湖は台所の方を見ながら答える。
沙衣も台所の方を見ている。
アシスタントが気づき2人に聞く
「何かありますか。」
「台所に女の霊がいます、ひどく憎し
みのこもった顔をしています。」
沙衣が答える。
一緒にいたすぐるの妻が怒りだす
「そんな変な恰好しているくせに変な
こと言わないで。」
「いるものは仕方ありませんわ。」
美湖が言う。
すぐるが妻をなだめる。
女の霊は天井を抜けて上に姿を消す。
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