第15話 ガード下2
「テレビ出ることになったよ。」
「興味ないよ。」
「出演料が高いから、いい小遣いにな
るよ。」
「美月さんが上前を撥ねるでしょ。」
「たぶんね。」
「顔が出るのは嫌だわ。」
「大丈夫、顔出し無しだから。」
「気が進まないなー」
「仕事増えるからいいじゃない。」
「そうね。」
沙衣も納得する。
ガード下の霊は出没を続けている。
噂はネットに流れ始める。
オカルト番組では取り上げたばかりだったが再取材を決める。
女子高生ペアをデビューさせるためである。
沙衣と美湖はテレビ局が用意した制服を着る。
アイドルが着るような派手目の服である。
そして、狐の面をかわいらしくアレンジしたような仮面をつける。
沙衣は美湖に
「この格好いやだよ。」
「お金のためよ、我慢我慢。」
美湖は自分に言い聞かせるように言う。
2人はスタッフと共にガード下に行くが霊は見えず気配もない。
2人は相談する
「これって条件がそろわないと出ない
んじゃない。」
「そうね、遭遇するのはタクシーよ
ね。」
そうしてタクシーを使うことを考える。
2人はアシスタントに話す
「タクシーが通らないと霊は現れない
と思います。」
「なら、タクシーを呼びましょう。」
アシスタントはタクシーを呼ぶ。
彼はタクシー運転手と打ち合わせをする。
タクシーは空車で先に走り、テレビ局の車が後ろを走る。
沙衣と美湖はテレビ局の車の中でタクシーを見張る。
タクシーはガード下を通りかかると止まって女性客を乗せる。
沙衣は言う
「今、霊を乗せました。」
「本当に出たね。」
美湖が言う。
タクシーは走り出す。
道が雑木林に差し掛かるとタクシーから霊は消える。
タクシー運転手はタクシーを止める。
沙衣と美湖は霊が雑木林の中に入るのを見る。
2人は林の中を進んでいく、カメラマンが後を追い、アシスタントも続く。
霊は案内でもするように時々立ち止まりながら進んでいく。
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