第8話 階段1

 中野沙衣なかのさい五條美湖ごじょうみこは東海北高校に通学している。

 霊を見ることができる2人は高校に何人かの霊がいることを知っているが害になるものはいないため放置している。

 高校には屋上に通じる階段がある。

 しかし、屋上は立入禁止になっているため、使う者はまれである。

 ある日、この階段から落ちケガをする生徒が出る。

 生徒は誰かに背中を押されたというが誰もいない。

 構内に噂が立ち始める生徒は幽霊に殺されかけてというのだ。

 興味本位でこの階段に立ち寄る生徒が出始める。

 学校側もこれ以上けが人を出すわけにはいかないので、教師が見回ることになる。

 しばらく、何も起きなかったが、見回りの教師が階段から落ちケガをする。

 教師も何者かに背中を押されたという。

 教師の話は生徒に秘密にされ、足を踏み外したことにする。

 しかし、教師のケガも噂で幽霊の仕業にされてしまう。

 それからも、この階段から落ちる事故は発生する。

 美湖が生徒指導の谷山たにやま先生に呼び出される。

 谷山は美湖に言う

   「お前の家では、オカルトを扱ってい

    たな。」

   「呪い屋です。」

   「そうか、階段の噂は知っている

    な。」

   「はい、知っています。」

   「お前の家で調べてくれないか。」

   「分かりました、母に伝えます。」

   「助かるよ。」

美湖は小遣いのネタがきたとほくそ笑む。

 彼女は帰宅後、母の美月みつきに谷山の話をする。

 そして、自分と沙衣で解決したいと申し出る。

 美月は了承し、学校へ連絡する

   「美湖の母美月です、谷山先生をお願

    いします。」

   「谷山です、階段の話は聞いていただ

    けましたか。」

   「はい、大変ですね。」

   「仕事は受けていただけますか。」

   「はい、うちの美湖と中野沙衣の2人

    が調査します。」

   「2人ともうちの生徒ですが。」

   「2人とも実力はあります。」

   「しかし。」

   「生徒のほうが騒ぎにならないでし

    ょ。」

   「そうですね、でも何かあったら。」

   「これは仕事ですから、学校に責任は

    ありません。」

   「そうですか、お願いします。」

谷山は生徒が仕事を引き受けることに驚いている。

 美湖は携帯で沙衣に連絡する

   「階段の件、調査することになった

    よ。」

   「分かった、明日からするの。」

   「そうよ。」

沙衣と美湖は仕事を受けることになる。



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