第47話


 近づいてみてみると、スキルと武器が落ちていた。

 武器は鞭のようなもので俺もオルエッタも使うことはないだろう。

 スキルのドロップは二つ。【土魔法・中級】と【水魔法・中級】か。


「わっ、スキル二つもドロップしたんですか!?」

「みたいだな。どうする? 魔法を使う予定はあるか?」

「うーん……でも、結局流れ星が発動しないとですからねぇ」

「……まあ、そうなんだけどな」


 結局俺もオルエッタも今のスキル構成以上のものが思いつかないからな。

 これらは両方とも売却でいいだろう。【土魔法・中級】、【水魔法・中級】なら、合わせて六百万ゴールドくらいにはなるかもしおrれない。


 後はこの鞭の性能次第か。

 とりあえずドロップアイテムをもって通路へと向かっていくと、オルエッタがキラキラとした目とともに声を上げた。


「レウニスさん! 私もうレベル33になってますよ!」


 レベル33か。この前成人の儀を受けた俺たちからすれば、かなりのハイペースだ。

 俺も迷宮に入る前に確認していたステータスを思いながら、再確認する。


 レウニス レベル37 職業:暗黒騎士

 HP2/2(限界値) MP572/572 力1029(+75) 体力564 魔力561 速度963(+30) 

 職業スキル【暗黒騎士:レベル5】【暗黒魔法:レベル15】【暗黒騎士強化:レベル0】【余りポイント:16ポイント】

 スキル【根性】【劣勢強化・力】【劣勢強化・速度】【オートヒール】

 装備【ナイトソード】【ブレイクソード】【スピードネックレス】【パワーネックレス】


 レベル37か。

 まだ、ステータスの限界値を迎えていないことにほっとしながらも……ステータスの数値がかなりのものであることに気づいた。

 今の俺のステータスは、力と速度だけならばSランク冒険者に匹敵するほどなんだよな。


 それもこれも、すべては【劣勢強化】系スキルによるおかげだな。

 力も速度も、本来は600程度の数値しかないが、装備品とスキルで補っているからここまでの数値となっている。

 これならば、Aランク迷宮くらいまでなら何とか攻略できそうだよな。


 ただ、焦っても仕方ないので、次はBランク迷宮の競売に参加しようかな。


 それと、スキルポイントだな。

 これから、どのような方面で能力を強化していくか……。

 【劣勢強化】の恩恵を強化するために、【暗黒騎士強化】でステータスを盛っていくのも悪くないよな。


 または、【暗黒騎士】、【暗黒魔法】のレベルを上げていくのもありか?

 新しいスキルはまだ手に入らないが、今あるスキルを強化することも可能だ。

 悩むな……。


 そんなことを考えながら、俺たちはボスフロアから外に出て、ラーナさんたちと合流した。

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