第25話
「……やはりそうか。代表者が俺だとどうしようもないか?」
「……そうですね。例えば、高ランクの依頼を何度も達成しているなどの実績があればまだ問題はないと思いますが……その、競売とは言いますが、あくまで攻略してもらう必要がありまして……レウニス様にそのような実力がないという意味ではございませんが、ギルド側としてはきちんと攻略してもらう必要がありますので……そこで現状の情報から最低限の足切りはしてしまい、ますね……はい」
かなり言葉を選ぶように言ってくれているが、短くまとめるなら「俺に実力がないから無理」という話だ。
そこは、俺もまったく考えていないわけではなかった。
ただ、もしかしたら参加できるかもしれないというのはあったので、
「実力を示すか……別の代表者を用意する必要があるってことだよな?」
「え、ええ……参加したいのであれば、その方が現実的かと。このまま、参加の申請をしても恐らく切られてしまうと思います」
「申請はここで受け付けてくれるんだな? 期限はいつまでだ?」
「は、はい。一応明後日までは受け付けてますが」
代表者をオルエッタにしての申請はどうだろうか?
俺よりは評価は高いと思うが、職業なども加味されるとやはり実績不足だし、断られてしまう可能性はあるよな。
明日明後日で、別の代表者を用意できるか……?
難しいなら別の迷宮の競売に参加すればいいんだが、何とかできないだろうか。
「分かった。それじゃあ、またあとで来る。色々教えてくれてありがとな」
「いえ……あまり、無茶をなさらないでくださいね」
ギルド職員がぺこりと頭を下げ、俺はその場を後にした。
うーむ、どうしようか。
ここで考えていても仕方ないので、俺はひとまず迷宮でレベル上げをしながら考えることにした。
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