第45話お泊まり1

「おーいバベル」


お風呂から上がってきた上裸のディムが明日の用事を話す


「明日俺とカレナ村長宅に泊まることになったから」


「へ?」


唐突の話でアホ顔になってしまう


「そんな顔するなちゃんと対策は打ってあるから」


グッドサインをして去っていった




夜更け朝


「明日までお願いします」


頭を下げバベルを預ける


「任されました」


非力そうな腕を叩く


「あまりやんちゃするなよ、じゃ明日迎えに来ます」


2人はバベルを預け村長宅え向かった


(まぁー分かってたけど)


<他に居ませんもんね>


家の中から女の子が出てくる


「バベル?」


目を擦り首を傾ける


「そうよ今日ね、バベルくん泊まることになったの」


サティヤには話していなかったようだ


「本当」


バベルを見て確認する


「ほんとだよ」


寝ぼけていた顔が晴れ完全に遊ぶき満々になる


「待ちなさい」


サティヤの腰を持ち上げる


「朝食を食べてからね」


(さすが母サティヤの性格を分かりきっていらっしゃる)


「さぁどうぞ中えどうぞ」


サティヤを抱っこしながら中に入る


「お邪魔します」




家に入り机の上にタベモノが置かれていた


「朝食はもうできてるわ」


(良い匂いがすると思ったら)


サティヤを椅子に座らせる


「さっそくだけど食べよっか」


バベルとサティヤママも座り朝食を食べ始める


「初めて見る物ばかりだ」


<美しい>


カレナが作るご飯しか食べてこなかったバベルはこの世にも鮮やかで食欲のそそられる食べ物があったことを4歳間近で知る


「そう?普通だよ」


<いやいや、マスターの母が作る物は全て毒々しい色なんです。それに比べこの料理、色が鮮やかでとても美しい>


(言い過ぎだ。見た目はあれかもしれんが美味しいんだぞ)


サナに訂正を求めスプーンを進ませる


「どう美味しい」


「ん!ふん」


頬張っていたバベルは口が使えないため首を縦に振る


「それは良かった」


手を合わせ安堵する


(抵抗感なく食べれる…それに超うまい)




<どうでしたか>


食べ終わりの1休憩をしてる時サナが感想を求めてきた


(どうって?)


<ご飯ですよ。ご飯以外にあります?>


(家内とか?)


すっとぼける


<さてや家の料理より美味しくて悔しかったんですね>


「悔しい?意味がわからないね」


思いが大きくつい声に出してしまった


「「?」」


サティヤと母はバベルを見つめる


「どうかした?」


サティヤ母が寄り添い心配してきた


「ごめんなさいなにもありません」


(気まずい)


「いや、良いのよ何かあったら呼んでね」


立ち上がり台所に戻る


「どうしたって?」


「何もないって」


洗い物を再開した2人はバベルについて話し合う


(サナのせいで気まずくなった)


<マスターが声を出すからです。心の声で話したら良かったでしょう>


まさしくその通りだ


(そういや今日どこで寝るんだ?)


<話を変えないでください>


(サナは何処だと思う?)


サナの話を無視し話す


<ほぉー無視ですかそうですか…サティヤさんの部屋とかじゃないですか?>


渋々ながら答えてくれた


(はっ!何言ってんだそんなわけ…そんなわけ)


顔が緩み始める


<何考えてるんですか。マセガキさん、いやロリコンと読んだ方が良いかな?>


(バッカ誰がロリコンじゃ)


<いやいや見た目は子供ですけど中身はおじさんですよサティヤさん可哀想に>


詐欺紛いにあっているサティヤに同情する


(きっと精神年齢が子供になってるんだきっとだからしょうがない。前世ではこんな性癖無かったからな)


自分が納得の行く言い訳をし頷く


<これは酷い>


「バベル洗い物も終わったし遊びに行こ」


濡れた手を拭き話しかけてくる


「そうだね」


立ち上がりサティヤと共に外に出て行く

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