第42話暴走

「暖かい」


焚き火の近くに座り手をかざす


「ありがとバベル」


濡れた姿、頬の火照り、そして微笑みの3コンボをバベルに向け


「ん、別に…」


このコンボをもろに受ける


「あ、あれ鼻血が」


そしてバベルの脳はクラッシュした


「え!ど、どうしたの」


鼻血を出したバベルを心配して近づくが


「ちょ、ちょちょ、ストップストップ」


鼻を押さえ立ち上がる


「どうして?」


「ちょ今は、近づかないで」


赤面する顔を隠し


(はぁー何いま女神でも居たか?)


一度サティヤをチラ見する


(ダメだ可愛い…ちがう美しすぎる)


濡れた姿に太陽の日差しが当たりより一層美しく見えた


(ヤバい鼻血が止まらない)


手を見ると血まみれだった


<鼻をつまんで上を見てください絶対とは言いませんが止まりやすくなるそうです>


「そうか」




―――5分後―――


「これでどうだ」


つまむのをやめ鼻血が止まったか確認する


「よし治った…が、まだ心臓バクバクしてる」


一呼吸して左胸に手を当てる


(少しは治まったか)


鼓動が少し遅くなるのを感じ取ったバベルはさっき座っていた岩に座る


「ごめんごめんちょっと目にゴミがはいっ…どうしたの」


勇気を出してサティヤの顔を見てると口を開けたままピクリとも動かなかった


「おーい」


視線の先に入るように手を振る


「お、戻ってきた」


「うわーーー」


戻ってきたかと思ったら泣き出した


「え!」


「うわーーー」


ビリビリ


雷のオーラが出現し濡れた髪が弾けサラサラの髪となり立ち広がっていく


「え、何」


目の前で起こった現象にあんぐりさせた


<マスター、サティヤさんを泣き止ませてください>


「どうやって」


<知りませんとにかく早く>


珍しくサナも焦る


「あぁもう」


一歩を踏み出したその瞬間サティヤの体から放たれた雷撃がバベルを襲う


<ウォーターボール>


バンバン


サナは雷撃が当たるところに寸分狂わずウォーターボールを出現させ雷撃を防いだ


「何!」


気がついたら破裂音と水しぶきが起こっており咄嗟に足を止める


バン


足を止めている間も雷撃が射たれる


<足を止めないでください>


「でも」


言葉をさえ切る


<大丈夫です。マスターは私が必ず守りますだから>


「…わかった分かったから、あまり恥ずかしい事言うな」


手を払い


「よし」


両頬を叩き自分に渇を入れた


<痛くないんですか>


「痛いにきまってるじゃん」


お決まりの会話をして一歩一歩進んだ




「サティヤ」


近づきなから声をかける


「バン」


近づくほど雷撃が多く破裂音と水しぶきが酷くなっていきバベルの声はサティヤに聞こえる前に掻き消える


「おーいサティヤ」


何度も呼ぶが一向に雷撃が収まらない


<破裂音が大きすぎてサティヤさんに聴こえて無いんじゃないですか?>


「そうだな」


雷撃が酷いなか足を進める


「サティヤ」


一歩踏み出す


「聴こえてるか」


もう一歩踏み出す


「おーいサティヤ」


最後の一歩を踏み出し耳元で叫ぶ


「戻ってこーい」


「う…」


「よし戻っ」


気が抜けた瞬間


「うるさーい」


頬に重い衝撃が伝わり尻餅をつく


「いっ」


頬を両手で押さえ溜めて叫ぶ


「いったー」


自分の体を見ていたサティヤは隣から叫ぶバベルを見る


「ん?どうしたのバベル」


「どうしたのじゃねえよみてみ俺の頬真っ赤だぞ」


サティヤによく見みせる


「んーーごめん☆」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る