第35話知らない男

陰から聴く者がいた


(今あの娘魔剣て言ったか?それにあの丸太を簡単に切りやがった)


「あーもう魔物狩行こ」


サティヤは魔剣の事を渋々諦めた


(なっあの年で魔物と戦うのか!)


「そうだな」


(いや危ないだろ)


ガサガサ


草むらが揺れる


「ん?」


音のした方に向く


「どうしたのバベル」


「何か居たような……」


ギクッ(ヤベ)


「にゃ、にゃ~」


「なんだ猫か…猫!」


バベルは大の猫好きなのだ、しかし転生してから一度も猫を見たことが無かったのだ


「猫?」


「ねこちゃんこっちにおいで、ちゅちゅ」


バベルは草むらにそっと近づきしゃがみ込み


「えっ?」


「あっ!」


草むらの中にいるものと目があった


「うわーーー」


ビックリして尻餅をつき倒れる


「ど、どうしたの!」


サティヤもビックリするバベルの行動で


「な、中」


草むらを指しそう言った


「中?」


サティヤは草むらをかき回したが何もなかった


「なにもないぞ」


「う、嘘だ」


バベルは立ち上がり草むらをかき回した


「本当だなにもない…」


<マスターニッシー国には猫は存在しません>


「えっ!そうなんだ、ちがう今知りたいのはあいつが何処に行ったか知りたいんだ」


バベルは少し落ち込んだが直ぐ気を取り直した


<おそらく逃げたんだと思います。足跡がありますし>


「あっほんとだ」


確かに足跡があった


「みして」


バベルはどきサティヤにも見せた


「ほんとだ大きい足跡がある」


<追いますかマスター?>


「追うに決まってるだろ」


「えぇ早く魔物狩りしたいブーブー」


サティヤがブーイングを飛ばした


「ダメだ、あいつをほっとけば明日から魔物狩りが出来なくなるかもしれないんだ」


「えっ嫌だ」


「そうだろ、捕まえに行くぞ」


「おぉー」




(ビックリした、完全に目あったしな)


バベルとサティヤから逃げる男は今林を走っている


(それにしてもヤバい奴らだな)


男は走りながら考えた魔剣の事子供が魔物狩りをしていた事そしてこの俺様の隠れ蓑をあばいた事


(兄貴に色々とお見上げができたぜ)


悪い笑顔でそう思った


「おっそろそろか」


男は走ること10分ついに林から出ることが


「ふぅやっと出れまぶあっ」


男は眩しくて前が見えず根に足が引っ掛かって頭から転け


「うぷ」


気絶した


―――5分後―――


「やっぱいないか」


「そうだね」


「はぁもうすぐ林から出てしまう」


ボソッ「あぁバベルとの魔物狩り」


「ん?」


バベルは前に倒れてる人を見つけた


「サティヤ誰か倒れてる」


バベルとサティヤは倒れている人に近づいた


「あのー大丈夫?」


ぺんぺん


「サティヤ優しくね」


「あ、うん」


「うぅうう」


男が目を覚ました


「あの大丈夫ですか?」


「あぁ大丈夫げ、お前ら」


「「?」」


「あ!もしかして草むらの」


バベルが気づいた


「サティヤ足捕まえてて」


「う、うん」


サティヤは強く足を掴んだ


「いででで」


「ふん」


バベルは男の手を後ろに回し乗る


「やっと捕まえれた」


「これで」ボソボソ


「なんだよお前ら」


「それはこちらの台詞だ」


「……」


<マスター消すのが一番かと>


「怖いこというなよ」


<そうですか>


「はぁ?だれと喋ってるんだ」


「誰だって良いだろ。さぁ話してもらうぞ」


バベルは悪い笑みをした


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