第29話包丁が俺より優秀なスキル持ちかも

「あぁおはよう母さん」


バベルはあくびをしながら寝室から出た


「お、おはようバベル今日は早いのね」


ガチャ ガチャ バタン


「あれここにもない」


カレナは台所でなにかを探している


「母さんどうしたの?」


「それがね包丁がまた無いの」


「また無くなったの」


バベル家の包丁が無くなるのは今回で2回目、1回目の時は包丁が無くなり家中パニックになった


「そうなの今回は1つだけみたいだけど、どこに行っちゃったんだろ?怖いわ」


「よかったまたパンだけの朝ごはんになるかと」


包丁が2つとも無くなり料理ができずその日の朝、昼はパンだけになった


「もぉバベルたらごはんのことしか頭にないんだから包丁のことも考えなさい。そうだディムが起きる前に朝ごはん作らなくちゃ」


食事中


「ディムまた包丁が無くなったの」


「そうなのか!」


ディムは驚いたがすぐに冷静になった


「でも朝食はあるぞ」


「今回は1本だけだったから料理は作れたの」


「今回は何で1本なんだ」


「さぁわからないわ」


カレナが首を傾けた


「まぁとりあえず扉に鈴を着けるか」


「それだけで大丈夫かしら?」


「音がなったら入ってこないだろさすがに」


「そうだね」

「今日の帰りに買ってくる」


「ディム頼んだよ」


「おう」



食べ終わりディムは仕事にカレナは食器を洗っている


「母さんはい」


バベルはカレナに食器を渡した


「ありがとう」


「外行ってくる」


「あらあらそんなに早く行っても迷惑になるよ」


「サティヤには会いに行かないよ」


「そうなの」


カレナはキョトンとした顔で言った


バベルは家裏に行った


「母さんごめんなさい包丁盗んだの俺なんだ」


<最低ですねマスター>


「しょうがないんだ包丁が折れたんだもん」


<だからって盗む必要なかったでしょうに>


「しょうがないの」


バベルはこれの一点張り


<マスター気付いていますか?>


「何がだ」

<包丁です。折れなかった方の包丁おかしいと思いま

せんか>


「どこがだ」


サナがヒントを出したがまだわからないバベル


<はぁマスター少しは考えてください>


「うるさい早く教えろ」


<はいはい、刃のところを見てください>


サナに言われて刃をしっかり見る


「刃こぼれしていない?」


<そおです。それによく見てくださいうっすらと波紋が出てきてます>


「ホントだかなり薄いけど…最初はこんなん無かったぞ」


バベルは顔をあげた


<はい最初の頃にはそんなものはありませんでした。おそらくその包丁は魔剣化してます>


「はぁ~魔剣化!」


つい大声が出てしまい手で口を塞ぐ


「どうゆうことだ」


<はい、魔物を沢山倒した武器に起こる現象で何百万本に一度起こる非常にレアなケースです。効果は武器それぞれで変わりますがどれも強力だと記載されてます>


「そうなのか俺の包丁にそんな事が起きていたのか」


バベルは包丁に期待の眼差しを向けた


「それでその効果は?」


<それは鑑定してください私はしりません。それとこの包丁はもともとカレナさんのものです>


「うっ、いつも一言よけいだよなサナは」


<そうですか?>


「そうだ」


バベルは頷く


「そんなことよりこの包丁を鑑定」


武器 包丁(魔剣化)

名前 不明


攻撃力 +50 料理力 +20


EXスキル

血食者血を食らう者


「うわこいつEXスキル持ってるぞ」


<魔剣全部に付いてます>


「マジかよ」


<マスターのEXスキルより優秀そうですね>


「俺も思った」ガク


バベルは崩れ落ちた


「ううううう」


<元気出してください>


「サナ慰めてくれるのか」


バベルは起き上がりケータイを見た


<話が進みません>


全然慰める気はなかった


「少しは慰めろよ」


バベルは自分に指を指した


<はいそうですね>


流されてしまった


<そんなことよりEXスキルを鑑定してください>


「えっ!そんなことできるの」


<できますが>


「教えてよ~」


<分かっているのかと思っていました。>


「うぐ」


サナの純粋な言葉に傷つくバベル


「鑑定」


バベルは血食物を鑑定した

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