第7話

「ふー、気合い入れて行くか!」


 いや、気合いはいらんやろと思いつつ小畑がオーブに近づいていく


「あ、郁」「なに?」


「お前最後行けよ」「なぜに?」


「この中だったら1番勇者っぽいから」


「ん〜、確かに。小畑も晴貴も龍樹も勇者っぽくないしな」


「そうだろ、特に俺が1番ありえない!」


 と軽口を挟みながらケラケラ笑い合う


「今、フラグたったんじゃない?」


 と、晴貴が言うけれども「いやいや」「無い無い」と2人で否定する


「1番小畑いっきまーす!」


 お、とうとう小畑のヤツがオーブの中に入るみたいだと見てみれば…


「なぁ、あいつなんで買い物カート押して走ってんの?」


 意味がわからない、説明全部聞いてなかったせいか?…それにしてもな〜んか似たようなのを見た事あるような…と思いながら聞く


「俺にもわからん」「さっきの説明にそんなのなかった」


 なんじゃそりゃ…


「ねぇ、オーブに向かって買い物カート押して走ってるの見るとまるでアレみたいだね、アレはオーブじゃなくて駅の柱だったけど…」


 遥がポロッと言葉をもらす


「あ〜通りでなんか見た事あるような光景だなって思ってた」


 どうやら俺だけじゃなくて遥も花音も思っていたらしい


「あ〜、アレね確かにそうだわ」


 晴貴も同意


「もしかして小畑それ狙ってる?ってそんな訳ないよね」


 まるで遠回しにバカといってる優花


「なぁ、アレって何?」


 どうやら郁だけ話についていけてないらしい。


「ハリ〇ポッター見たことない?」


「知ってはいるけど見た事ない」


「そうか…」


 なら話について行けなくても仕方ないか…かく言う俺も1番最初のしか見た事ないしあんまり覚えてないけど







「小畑君…だったかな?」


 なんだこのおっさん、身長高いしくっそゴツイやん


「そうだけど、アンタは?」


「私のことは気にしなくてもいい、ただコレを渡すだけだからね」


「は?買い物カート???なんで」


 意味がわからない


「君たちの世界にも似たようなものがあったのか…まぁオーブに入れば分かるさ」


 疑問に思いつつも受け取るそして閃く

 これ押しながら走ったらハリ〇ポッターみたいやん!

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