第5話 お買い物

 今朝起きると、スマホに通知が来ていた。

それは理沙さんからだった。

「今日の昼から楽しみにしているよ」

「本当にありがとう。あと集合場所どこだっけ?」

「あ、どこにするか忘れてた。それじゃあフードコートに午後1時に来てね」

僕はOKのスタンプを送信した。

 正午になると、家を出発した。

そして12時半にはフードコートに着くことができた。そして理沙さを見つけることができた。

「あ、鎖弥嘉君こんにちは」

「理沙さんこんにちは」

そう言って、理沙さんの反対側の席に座った。

「そういえば、鎖弥嘉君は昼ごはん食べた?」

「まだだよ」

「私は今ここで注文しているよ」

理沙さんがそう言って間もない時に、机に置いてあった呼び出し機が鳴り出した。

「鎖弥嘉君は少し待っててね」

しばらくすると、理沙さんが帰ってきた。

「鎖弥嘉君もここで何か食べたら」

「それじゃあ何か買いに行くね」

そう言って、僕はすいていたうどん屋に行った。

そこでざるうどんを一つ購入して席に戻った。

そして僕はそのざるうどんを食べた。

僕が食べ終わるころには理沙さんも食べ終わっていた。

「鎖弥嘉君一つ聞きたいことがあるんだけど、鎖弥嘉君は女の子になりたいの?」

「ううん、男の子としてかわいくなりたいんだ」

「そうなんだ。それなら服とかもズボンのほうがいい感じ?」

「もちろん」

「それじゃあまずは服から探そう」

「うん」

 お店に食器を戻してから、僕たちはファッション関係の店に向かった。そのお店は女性向けの服を扱っている店だった。

店内に入ってみると、かなりおしゃれなお店だった。

 店内をしばらく回っていると、理沙さんがおすすめの服を持ってきてくれた。

「こんな感じの服とかどうだと思う?」

その服はTシャツでシンプルだったが、僕に似合いそうだった。

その服を体に当てて理沙さんに見てもらうと以外にも似合っていたらしく、「似合ってるよ」と返された。

近くに鏡もあったので、その鏡で確認をしてみるとある程度のかわいい雰囲気を作り出していた。

そのあともしばらくの間理沙さんと服を探していた。

しかし、あまり合うサイズが置いていなかったので、ズボン一着と最初のTシャツを購入した。

お会計はそれなりに高かったが、僕は満足することができた。

 「鎖弥嘉君、次はどこのお店に行く?」

「文房具とかも買い換えようかな?」

「それなら雑貨屋に行く?」

 僕がうなずくと、理沙さんと一緒に雑貨屋に行った。

その雑貨屋はこのショッピングモールの中において最大級の文具売り場がある店だった。

 店内に入ると真っ先に文具売り場まで向かい、まずはかわいらしいスリーブの消しゴムを小さめのかごの中に入れた。

「鎖弥嘉君、この消しゴム結構人気なんだよ」

「そうなんだ」

続いてシャープペンやサインペン、ノートも購入することにした。

 その後も理沙さんといろいろなものを購入した。

たくさんお金を使ったが、僕はそれ以上のものを手に入れることができたと確信した。

最後に理沙さんとプリクラを撮った。

落書きとかは僕がやった。

出てきた写真を理沙さんに渡すと「すごい」とほめられた。

 その後は理沙さんと別れ、一人で帰った。理沙さんはほかの子と遊ぶ用事があったらしい。

 家に帰ると、理沙さんと購入した服を一回着てみた。

すると、とても似合っていた。また、この服ならみんなにかわいいと言われると確信した。

しかし、僕にはまだ二つの課題が残っていた。

 それは、髪型を変えることとムダ毛処理だった。

それは明日行うことにした。

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