第4話 後輩からの告白
今朝登校して机の中を確認してみると、一通の手紙が入っていた。中開けてみると、「鎖弥嘉先輩、今日の昼休みに昇降口の近くの会議室の前に来てください」という内容が書いてあった。
僕はいつも通りに授業を受け、昼休みになるとすぐに会議室まで向かった。
すると、とてもかわいい女の子が一人待っていた。
「どうしたの?」
僕がそう聞くと、少しの沈黙の後その女の子が口を開いた。
「私、前からとてもかっこいい鎖弥嘉先輩のこと好きでした。もしよろしければ私と付き合ってください」
僕は残念ながら断ることにした。
「ごめんなさい。君を幸せにすることなんて僕にはできないから」
僕はそう言って、いつもの屋上の
そこでひたすら泣き続けた。
「鎖弥嘉君どうしたの?」
いつに間にか理沙さんが僕のことを心配してくれていた。
「実はさっき女の子に告白されたんだけど断っちゃって」
「実は僕のことをかわいがってくれる人と付き合いたいんだ」
僕が理沙さんに話すと、理沙さんが「校則ギリギリの範囲で一回かわいくなるように努力してみよう」と言った。
僕は理沙さんの言うとおりにしてみようと思った。
「鎖弥嘉君がもし本当にかわいくなりたいとか思っているなら協力してあげるよ」
「ありがとう」
「今度の土日空いてる」
「土曜日の昼からなら空いてるよ」
「それじゃあショッピングモールに行ってみよう」
「うん」
僕はある程度の元気を取り戻した。
午後の授業は集中できた。
そして家に帰ってスマホを確認してみると、通知が来ていた。
それは理沙さんからだった。
「かわいくなれるといいね」というメッセージが来ていたので、僕は「絶対にかわいくなるね」と返した。
そして金曜日までは何とか頑張った。
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