第8話 地下鉄のトーチカにて
「はぁぁぁあ!まじ!?」
地下鉄を改造したトーチカの中で花見月は叫んだ。
「うるさい」
真白は頭を押さえている、うるさくて頭が痛いというジェスチャーだろうか。
「まぁ、狂人ちゃんが驚くのも無理ないわよ、ねえおじじ?」
「まぁな、だってまさかの、再生、筋力増加、操血じゃからな」
真白がスコープ越しに、自分の戦闘を見ていたらしい。自分はあのスライムみたいな奴に殺されかけたところから記憶があやふやで何が何だかわかっていないのだが、5日の間に真白があの戦闘を分析し、この結論に辿り着いたらしい…
「でも、操血は大体のトライアが持っているんですよね」
先輩のバックに入っていた[
「再生ですか…征服者の紋章だという事でしょうね」
ルカさんが呟く。
「そうよ、征服者の事ねぇん」
薄暗いのでペンライトで手元を照らしながら用語集を開いた。征服者、目次のせ…前の方…ペラペラとめくっていくとそいつについての記述があった。
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征服者…初めての日光を克服した
この個体は大量虐殺を繰り返したがその能力の強さゆえに重宝されている、
一言メモ、性格はとても穏やかで外見は上の下だがブラコンである、正直に言ってうざい。
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この本のいいところは、先輩の手書きの一言メモ《愚痴》が書かれてるところである。
故にこれは値段のつけれない代物だ…
「征服者はトライアの一人か、この
勇者と書いてラブネゲーションってどういうコードネームなんだよ、っていうかこのコードネームを付けているのって誰なんだろ
「えっと、行方不明になったハンターの一人なのだ、音信不通になったけど、物凄く強いから死んでいないっていう意見の方が強いのだ」
透少年は白衣からタブレット端末を取り出しそう説明した。
「この現状で音信不通になって生きてるかもしれないってどんだけ強いんだよ、流石に私は信じられないな」
花見月は地下鉄で壊れていた薄暗い電車内でクッションに寝転がって目を閉じている。
先程、地下鉄の線路に沿って歩いてみたのだが前に行っても後ろに行っても瓦礫で埋まっていた。
「まぁなのだ、明日には徳島の本部に着くし、その時にトライアの血を検査をすればいいから今日はゆっくり寝るのだ!寝ずの番メッタンがやるからなのだ」
メッタンとはメタリックサンダースの略らしい始めのメしか会ってないと思うのだが…まぁいいや。
今日も疲れたし寝よう、真白さんと爺の訓練は想像を絶するものだった、現役自衛官もビックリのラインナップでかれこれ5日は立っている
「じゃあ、おやすみなさい」
そういうと、電車内の席にあの先輩のバックを乗せ枕にして寝転がった。
すぐに睡魔が襲ってきて
「ふわぁー」
翌々日の朝、ハンター達は徳島本部の前いた。
前に見えるのは灰色の巨大な壁、徳島本部を守る外壁だ、所々にコンクリートの中に銀のすじがあって日光を反射しキラキラと反射して見える。
「こちら本部隊のブルージョよぉ、門を開けてほしいんだせどぉ」
おかまは無線で誰かに喋りかけている。そのうち大きな壁とはにつかわないくらいの小さな隙間ができた。
「あー、やっと体洗えるぅー」
「そうですねぇー、もう今から楽しみです」
「温泉、楽しみ」
どうやら温泉などの設備などもあるらしい、花見月、ルカ、真白、の3人は今からワクワクしているのが雰囲気でわかった。
徳島本部の温泉がハンター達を天使が祝福のトランペットで祝ってるかのような気がした。
「そうねぇん、今から楽しみだわねぇん」
不協和音が混じる、よく考えたらおかまって女湯に行くのか?男湯に行くのか?
そう思った瞬間、バトルが始まった。
「「男湯行け」」「男湯に行け」しまった若干出遅れた。
「「「女湯行け」」」
「フフフッ、知ってるかどうか知らないかもだけど徳島本部の温泉は混浴よぉ、
「いや、あんまりっていうか、どうでもいいですリーダー」
大体、自分には既に先輩がいる。大体ブルジョワにいる男性のメンバーってまだ幼い透少年と高齢の爺、それにおかま、女性に興味のないやつしかいないと言うのが現状である。
「そういや、そうだったわね。」
おかまは白けた様子で頭をふると、さっさと中に入ってしまった。おかまに続いてみんなぞろぞろと壁の中に入っていくと、壁を抜けた先にはがたいの良い軍服を着たおっさんがいた。眼光は鋭く、見るものを委縮させてしまう目だ。
「
おっさんは低い声でそう尋ねた。
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