第7話 近くのコンビニ

 ここはファンタジーが全て証明された世界、一応人間の姿をしているが…もちろん妖怪やモンスターだっている。

 夜12時半、小腹が空いたのでコンビニに適当にお菓子を買いに行った。

 本当は未成年はこの時間出ちゃダメなんだけど…仕方ない、引っ越してきたばっかで何も無いし…あと夜のコンビニってちょっとワクワクしない?


「いらっしゃーせぇ」


 夜道を歩いてコンビニに入ると明らかに眠そうな店員さんの声が聞こえた。


「店員さん、尻尾出てますよ?」


「おっと、これは失敬」


 多分、竜人族の人かな?

 眠いのは分かるけど尻尾そのままにしてたらフライヤーとかに入っちゃうから気をつけてね?


 俺は適当なお菓子と好きなサラダチキンのスモーク味をカゴに入れてレジへ持って行った。


「さっきはどうもッス」


「いえいえ、さすがに目の前で素揚げになる竜人族を見たくなかったので…」


「以後気をつけるッス」


 そう言って店員さんは黙々と商品をバーコードで読み取っていく。


「どんなけ未来化が進んでってもコンビニとかのバイトが無くならないのはありがたいッスねぇ…」


「まあ、そうでもしないと思ったより経済回らないんじゃないですか?」


「確かに…それは言えてるッス」


 ともかく、全ての商品が読み取り終わった。


「1028円ッス」


「それじゃあ1030円で」


「はいよ」


 2円のお釣りを貰い、誰も居なかったので店員さんと少し話をして帰った。

 東京に来て1日目、近所のコンビニに杉浦さんと言う竜人族の友達一歩手前みたいな人が出来た。

 朝飯作るのが面倒な時はここで買ってこ…。


 杉浦さん

 年齢 21歳

 身長 182cm

 体重 94kg

 竜人族のコンビニ店員、そして黒い髪に緑色の目をした大学生…どうやら白鳥学園大学らしい。


「まあ、夜に出かけたい気持ちは分かるけど…先生とかに見つからないように気をつけてな」


「はーい…それじゃあまた来ますね」


「はいよ、毎度あり」


 杉浦さんに軽く手を挙げて返事をした。

 さて、高校ではどんな出会いが待っているかな…。

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