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「まず、木材と弦、鉱石を少々用意します。後は、スキル先生にお任せです」


『本当に作るのぉ?』


「実際、弓が欲しいからね。ショートボウでも作ろうかなって……鍛冶スキルの熟練度も上がるし」


昇格の翌朝、ギルドに行かずに宿の部屋で素材を床に並べそんな話をしながら武器製作を始めるダレン。


「取り敢えずの目標はパラライズ確率8%付きかな?」


『……どのくらいかかるのぉ?』


スキルで武器を作った時に希に特殊効果が付与されるものなかで、狙いのものを口にする。


「運が良ければ3日以内には作れる」


『……くぅ』


つまり、3日は宿に籠るつもりらしい……


「大丈夫、大丈夫、失敗作を分解すれば今日まで採取した素材で、それくらいは回せる」


『心配箇所ぅ……』


クゥのツッコミに応えず、黙々と鍛冶スキルを発動するダレン。まだ、始まったばかりなので基本的に低品質のショートボウを作製しては分解、材料を足して作製しては分解を繰り返していく。


「お、50回行かずに早速STR5%上昇付いた。低品質だけど幸先良いな、分解」


『絶対沼るヤツぅ』


「はは、気のせい気のせい」



「やっぱ、なかなか普通品質すらでないな」


『あたりまえぇ』


「お、特殊効果2個目DEX3%……分解」


まずは、小手調べと言わんばかりに製作と分解を繰り返していく。基本的に低品質なものしか出来上がらないと割り切っているので、チェックも軽めに流している。



「スープの味からしても料理熟練度は結構上がってきてるな、VITも5上がってるし」


『確認すればぁ……』


「弓作りが終わったら、確認だな。スープだけじゃ上がり辛くなってるかもしれない」


『くぅ』


昨夜作ったスープをクゥと飲みながらも、製作の手を休めることはしない……クゥに食べさせられてないだけマシなのかもしれない。






「もう朝か……徹夜ペナルティくる前にポーション飲まないと」


『寝ろぉ!!』


「まだまだ素材はあるから、やっと普通品質が2割くらい出るようになったんだし」


夜通し弓作製を繰り返し、特殊効果は5つ程でたが、もちろん望むのもではなく、かといってそれを気にすることはなくひたすら繰り返し、気付けば朝になっている始末だ。







その後もトイレやスープを買いに来た女将さんのあいて等の些事以外は弓作製に3日を費やしていくダレンであった。








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