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「やべぇ、Fランクだ」


『ますたー?』


「ただのFとか、どれくらいぶりだろ」


受付から離れて、誰もいない隅で興奮したように呟くダレンとその様子に困惑するクゥ。


『ますたー、冒険者初めてじゃないよねぇ?……あんまりギルド行かなかったけどぉ』


「ん?ああ……1度はAランクまで行ったけど、クゥが生まれる前にはランクが固定されてさ」


『……いくつでぇ?』


「Fマイナス


『えぇ……』


「全プレイヤーで20人も居ないレアランクだぞ」


『何したのぉ!?』


何故か自慢気に言うが、まさに問題児プレイヤーの証だったりするのがこのランクであり、久しぶりに抜け出してかつ、ランクアップの余地があると言う事実に興奮している、ダレン変態である。


「大丈夫大丈夫、1度はAランクまで行けたし、ランクアップに支障はない」


『……本当にぃ?』



「まあ、それはおいといて、常駐クエスト見よ見よ」


『……くぅ』


クゥの質問を受け流し、常駐のクエストが張ってある掲示板に向かうダレンとクゥであった。






常駐依頼の掲示板の前には人がいなく、ゴブリンやスライム等の周辺で出現する魔物の魔石や素材買い取り金額や周辺で採取できる素材のリストが貼り出されていた。


「うーん、スライムは素材も魔石も俺が使いたいし」


『くぅ』


「薬草類もポーション作りに使うから……」


『やっぱり、まだ作るのぉ?』


「デカイのは今のステだと時間がかかるし却下だな」


『くぅ』


「やっぱり納品するのはゴブリン系とウルフ系メインだな」


『くぅ』


「後は、昨日作ったポーション買い取りに出して行くだけだな」


『くぅ!』


常駐依頼の掲示板を確認し、独特な結論を出して、かなりの量のポーションの査定を押し付けられた買い取りカウンターの担当者を尻目に、ようやく外にギルドを出ていくダレン達であった。

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