第64話 作者 あとがき

 これは僕の処女作でした。


 小説を書いてみたいと思ったときにテーマをどうしょう?

という処から始まりました。

 人がはばかるような救いの無いものを書いてみようとかと思案したこともありましたが、折角書くなら、読んで誰かの救いになる作品、心に残るような一文のある作品にしたいと思い、この【それでもさ】を書き始めました。


 結果的には伝えたい事を詰め込み過ぎたなぁと、処女作ながらの反省はありますが、まぁ良く書いたもんだなと振り返って素直に思います。


 生きる事とは、僕は物心ついた頃からそれを自然に考えることが多かったですが、どうやら世の中にはまったく其のことを考えない人もいるようです。

 自分が死ぬ日の事を想像もしない人が居るとは思いもしなかったです。

 僕はこの小説を自分の死や死生観に向き合う人に向けて書きました。

 この小説を執筆中にダチョウ俱楽部の上島さんが亡くなられました。僕はお笑いが好きなのでダチョウ倶楽部には幼少の頃から笑わせてもらっていたので上島さんの存命中の映像にえらく泣かされました。

 笑いを届け、笑わせる側の人間ですら笑えない自死と言う選択をするのだから人生とは余程つらく、そこから抜け出す死と言う選択は甘美な誘惑なのでしょう。

 けど僕はそんな選択に迫られたときに、生きると言う選択側に背中を押してあげたいな。直接関わることは出来なくても、この小説で文章の一文でも読んだ人の人生の一助になれば良いと思う。

 みんな辛いのは分かってるよ、空しいのは知っているよ、関わりが欲しいのは同じだよ、死にたいと考えてしまうのも理解するよ。


それでもさ、明日も生きてみようよ。

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それでもさ ~生きるべき理由~ 語理夢中 @gorimucyuu

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