第27話 アイリスの銀貨

アイリスの銀貨



 二人組がラント町内のある医院いいんを訪れてからしばらく後。町の中心部に置かれたラント官憲かんけん詰所つめしょに暫し移る。


 建物内に団員の宿泊施設も併設されているこの詰所は、普段であれば、日没後、多くの聖警士せいきょうしが任務を終え、今日は何があった、これがあったと仲間内で夕食を共に雑談に興じているはずの時間だ。しかし、先の魔生ましょう落誕らくたんによる事後処理に追われ朝も晩も、関係ない有様であった。

 一際広い一室にて、羊皮紙ようひしにつらつら書き留める影が一つ。ラント官憲をまとめるオレグ所長だ。50を超えた身にとって、夜通しの書類仕事は相当堪えるのだろう。眉根まゆねを寄せ深く息を吐きだした。空気が抜けた風船のように力なくしぼむ老体が背もたれにぐぐぐっと沈み込む。疲労をやわらかな執務椅子に明け渡し、一時の心地よさを得る。前傾姿勢で酷使こくしされた首を休めるため、天井を見上げるほど仰け反り背もたれに寄りかかる。まともな睡眠が今後も取りようもないことを加味かみすれば、この程度の休息は許して欲しいとでも思っているのだろう。


「まさか、こんな街中で、これほどの事態になるとは」


 年相応の貫禄かんろくある声が誰も聞かない孤独な言葉を落とすと、胸中でここ数日のことを整理しながら思い起こす。

 ローパ村男性の通報に始まり、余燼よじんの落誕と原因不明の消失。孤児院での魔生落胆では、数十名の死傷者に数件の家屋の倒壊。それに飽き足らず……。

 背もたれから身を起こし、提出された報告書の一枚を手に取る。几帳面な文字の羅列られつを順に眺め、憔悴しょうすい溜息ためいきに逃がした。


「何が起きてると言うんだ」


 リアトリス他、彼の部下が目撃した十代半ばほどの神器を携えた少女。これが大いにオレグ所長を悩ませた。もちろん、その後の出来事も…………。


 神器とは、闇を打ち消す聖なる力が宿る。神があたえし理を逸脱する一品だ。お目にかかることは殆ど無い。自身とて、聖警士に成ってからの30年余りでたったの一度だけだ。その力は、常軌を逸し、モノによっては一振りで一国を落とすことも容易い。そんなものを持った子供が皇国内を闊歩かっぽしている。しかも、あろうことか聖警士が取り逃がしてしまった。さらには、その神器の特性も大いに問題だ。


 


 魔生は、闇を抱えた心に巣くう。魔生を宿した者は、宿主と呼ばれる。皇教では、地上に魔生が蔓延はびこることで、終焉をもたらす奈落の申し子が呼び起されるとされている。これまでの魔生退治は、大前提として加護か神器での宿主の殺害あってこそのものだったが、それが唯一無二の神器の出現で覆された形だ。


血眼ちまなこに、なるだろうな」


 皇教の権威基盤は、熱心な信仰心だ。その信仰心の発露となるのが神器であり、加護を持つ人間だ。この国は、自国こそが神に認められた地上の統治者であることを他国よりも多く所有する神器と加護を持つ人間で証明してきた。その証明の果ては、打倒日方の国だ。奈落の申し子に鞍替えした裏切り者を滅することで真に、この国が神の国であると世界に承認させる。それが中枢の意志だ。権威強化に熱心な者たちが、あの神器を知れば、皇神様が哀れな宿主を救う力を皇国に授けてくださったのだと言い始め、この国の正当性を高めるために血眼で探すまでの流れは目に見えている。


「全く。何を考えている」


 眉間に皺を刻んだ苦々しい顔をしたオレグ所長。その頭には、この報告書を持ってきた時の真っ青な瞳が浮かんだ。

 開口一番、嘘は書いていませんが、全ても書いていませんと言った若造。親の威光に甘えず、仕事に対して堅実だった彼が言った言葉に数秒ぽかんとしたのは仕方のないことだった。意味を呑みこみ、一体何のつもりだと、らしくなく大声を出した自分に臆することなく名家の嫡男は、答えられないと言った。


 一体この若者に何があったのだろうか?


 疑問が頭を埋め尽くす。まっすぐな性根の青年だ。他者に誠実で、下の者にも分け隔てない。任務に忠実で、手を抜いたことは一度もない。部下として申し分ない。そう思っていた本人から、不備のある報告書ですが、受理してくださいと言ってきた。面食らったのも無理もない。さらには、保護した孤児院の子を自身の家で引き取ると言い出した。当然、何故そんなことをする必要があるのかと聞いたが、それも答えられないと言う。いい加減頭に来て、リアトリスを本気で問い詰めようとした時。横槍が入った。


「はぁ〜〜〜」


 昼間の嫌なやり取りを思い起こし、さらに大きなため息が出る。


 コンコンと控えめなノックが鳴ったかと思うと室内からの許可を得ることもせずに扉が開き、オレグ所長の副官であるエズラがひょっこり顔を出したのが始まりの合図だった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


悶着もんちゃくしてるとこ、すいませんが、所長、お客様がお見えです」


 糸目を一層細め橙の髪の青年が要件を伝える。目端めはしくエズラにしては、酷くが悪い。普段の彼ならば、場が落ち着いてから声をかけるだろう。だが、それをしないとなると、相当に重大な用というわけだ。


「構わん。なんだ」


 ぶっきらぼうに返事をすると、エズラは内開きの扉を広く開け身を後ろに引いた。一拍いっぱくのち、カツンカツンとヒールを鳴らし一人の女性が中に入ってきた。


「お時間、頂戴ちょうだいいたします。第三士団所属、ギゼラ・マダラシュであります。第三士団長、カシュ・ブリーゼの名代みょうだいとしてさんじました。お初にお目にかかり光栄です」


 扉を潜ったすぐのところで敬礼姿勢のまま名乗った。女が口にした単語にも驚かされたがそれ以上に、その様相ようそうにこそオレグ所長は言葉を失った。

 標準的な体格の女性。キリッとした目元はメイクで黒く縁取りされ、白目が一層白く感じられる。虹彩は、鶏冠石けいかんせきを思わせる明るい橙色。その中心に嵌る瞳孔は常人より大きく黒々としている。まごかたない猛禽もうきんの目。背中には、空を掴む黒褐色の翼を背負っている。窮屈そうに折り畳まれたそれは、15㎝以上はあろうかという高いヒールをもってして漸く風切り羽かざきりばねが床を擦らずに済むほどに大きい。ダメ押しとばかりに、腰のあたりから膝裏までを隠す尾羽おばねが生えている。

 明らかに人外な眼と背中。なのに、それ以外は人そのもの。律義な敬礼も淀みなく流れる言葉も。


「これは、どういったことでしょうか。わざわざ、国の東端まで」


 皇教は、自身が属する官憲庁、士団庁、近衛庁の三本柱で成り立っている。その中で最も組織化され、高い迎撃能力を有するのが士団庁だ。異教からの防衛や邪教の聖断せいだんを本業としている。他国から見れば、軍と相違ない。その五つある士団の中で最も異彩いさいを放つのが目の前にいるギゼラが所属する第三士団だ。団長は、貴族階級でありながら貿易商。しかも、その片手間かたてまに第三士団をまとめ、趣味で遺跡調査に大枚叩くような偏物へんぶつで知られる。だからこそ、彼女のような存在を気にせず登用とうようするのだろうなとも思う。


「第三士団は、隠密おんみつ諜報ちょうほうを生業としていると、記憶していたが」


 オレグ所長は、わざとらしく言葉の端を区切り尋ねた。相手を注意深く観察しながら、言外に疑心ぎしんを含ませた。

 第三士団は、他の団と異なる点が多いが、とりわけ姿勢が別様べつようだ。実態不明の団とも言われ、何人所属しているのか、誰が居るのかも明らかでない。


 それが、素性すじょうを明かしてまで訪ねてきたのだ。それも、団長直轄の部下が。


「名乗って、よかったのですかな?」


 オレグ所長が相手の真意を読み取ろうとしているのを察したギゼラは、にっこりとほほ笑む。


「よろしくありません。常ですと、私は除隊処分になります。ですが、この度は全て不問になります」


 ギゼラは左足に巻くようにして括られた鞄から巻物を抜き取ると横に立っていたエズラに手渡す。


「こちらに目を通して頂けますか? オレグ所長」


 オレグ所長は、エズラに目伏せしエズラから巻物を受け取ると赤いシーリングワックスを剥がし読む。目を進めるほどに、掴む手に力が籠り紙がくしゃくしゃに歪んでいく。


「このふざけた文面は何だ」


 困惑を滲ませた声で尋ねると、ギゼラは懇切丁寧に説明し始めた。


「書かれた通りです。オレグ所長、貴方は度重なる魔生の落誕に際し、類まれなる統率と機転で被害を最小に収めました。その功績を讃え、皇国は貴方に褒章ほうしょうを授与することとなりました。夏の園遊会えんゆうかいのおりに、式典を設けますので、お越しいただければ幸いです。それまで、貴方はただ復興に尽力していただくだけです。それ以外のことは、全てこちらで対処いたしますので」


 ギゼラは、所長に顔を向けたまま流し目で静観せいかんしていたリアトリスを一瞥いちべつした。


「私どもは、彼から聞くことがありますので」


「怖いですね。私はどうなってしまうんでしょうか」


 セリフの割に、落ち着いた様子でリアトリスは言った。


「ご心配には及びません。リアトリス家の御嫡男様に手荒な真似は出来ません。こちらは、あくまでもお話を伺いたいだけですので、悪しからず。では、とりあえず現場に立ち会った隊員全員に荷をまとめさせて下さい。終わり次第、出立しゅったつとなります」


「待て! 私は、何も納得していないぞ! どうして褒章の話になっとるんだ!」


 納得も何も、どうしても何も、明白だ。ギゼラは、今回の事件に終止符を打たせるために来たのだ。一介の地方官憲が要らぬ詮索せんさくをするなと釘を刺しに来た。しっかりと、口止め料を持参じさんして。

 これは取引だ。リアトリスが敢えて報告書に書かなかったことや恐らく少女が持つ神器に関しての全てを忘れろと言うことなのだろう。


「そうですか。左様であれば、こちらをお受け取り下さい」


 再びエズラを通して渡された巻物にオレグ所長は目を通す。カンカンに赤くなった顔が次第に青ざめ、表情が引きつる。


「なっ……なぜ……」


 言葉を失っていると、そおっと影が差す。いつの間にか近寄ったギゼラが黒褐色の翼を広げ、エズラやリアトリスから所長の顔を隠していた。吐息がかかるほどの近さでギゼラは囁いた。


「二年前、貴方が黙殺した不祥事です。押収した薬物の売買は犯罪行為ですよ。幾ら息子さんが可愛くても、見逃がしてはいけません。貴方は、ここの所長なのですから」


 以前、ラント官憲内部で物品の押収薬物の紛失が相次いだ。内部調査の結果、父親と同じくラント官憲に勤務していた次男による窃盗だった。問いただせば、ギャンブルに嵌り、賭ける金欲しさに手を出したらしい。だが、その事実を知っているのは、ごくわずかな人間だけだ。ギゼラが知っているはずは無いのだ。


「ありえん! こんな事あるはずが無いだろう! 第一、何処に証拠があると言う! 人を愚弄ぐろうしおって!」


 翼の檻を手で薙ぎ払い、怒鳴りつける。

 そうだ。証拠があるはずない。ラント官憲内部で知っているのは、私と、僻地に飛ばした次男本人、口止め料を払た元押収品番は別の所に移動した、あと一人は—————。


「証拠は、こちらに、次男坊が薬を売った売人と、所長が口止めに払った金額の一覧諸々です。どうぞどうぞ、お受け取り下さい」


「っは?」


 明け透けな物言いに、冷や水を浴びせられ怒りの熱量が冷めていく。同時に、焦燥感が心臓を締め付け始めた。

 硬直したオレグ所長に数枚の紙が差し出される。エズラがギゼラに意気揚々と手渡したものだ。


「だそうですよ。念のため、確認しますか?」


「っな…………何が、は? お前は! 何をしとるんだ!」


 突然の部下の裏切り。何故、何故と騒がしい頭の中。瀬戸際に立たされた身の内にふつふつと怒りが湧きだし声を荒げた。

 エズラは、両耳を塞ぎ数歩後ずさりしながら軽薄けいはくに笑った。


「はは。何をって、俺は仕事してるだけっすよ」


 仕事をしてるだけだと⁉ 何を馬鹿なことを言うか! お前は、ラント官憲の一員だろう。それが、こんな不祥事が明らかになって、おまけに、その尻ぬぐいを引き受けたお前自身がバラシてどうすると言うんだ? 


「オレグのおっさん。あんた悪い人じゃないけど、血が上るとホント鈍いっすね」


「お前! まさか! 取引したのか! 私を売って、自分だけ不問にしてもらう腹か!」


「外れっす」


 エズラはいつの間にか指の上に乗せた銀貨を指と指の間に挟みながらパタパタと転がす。


「待ってると日が暮れそうなんで」


 コツンと指で弾いた銀貨がオレグ所長の右手に収まった。


「銀貨なぞがどうしたと言うんだ!…………ん?」


 普段と異なる凹凸が硬貨の裏面にあることに気づき、裏返す。中心に何かの花が彫り込まれ、その下に小さく四文字でと刻印されている。目にした途端、驚愕の表情でエズラを見た。


「おまえ、最初から、そうだったのか」


「はい。大当たり。パチパチパチっと」


 ニンマリと笑い景気よく手を叩く。

 それを唖然と眺め、この事態を言葉に起こし、ゆっくりと認識していく。

 アイリスの花をシンボルにしているのは、第三士団の者だけ。それをエズラが見せた。それは、つまり奴がそこからの回し者だったというわけだ。そして、偶然にもその回し者が尻ぬぐいをして、覆しようのない証拠を手に入れた。

 いや、違うな。偶然じゃなかった。エズラが赴任ふにんしてきたのは、紛失が起きるようになった直後だ。当時の私は、ラント官憲内で唯一、白が確定していたから調査を任せたのだ。


 叩けば落ちると確信して、ほこりを回収させたのだ。

 そして埃に火を付ける、今、この時まで、握らせた。


 だが、何故そんな真似をするのか?


 単純な疑問は浮かんですぐに沈んだ。答えは、この状況だ。それ以外考えようもない。


「うちの団長ヤバいっすよね。なんつっても手札の集め方と切り時のうまさったらないっすよ。俺、ここに飛ばされたときマジで意味わかんなかったすっからね。わりかし、いい仕事してた自負じふはあったんで、正直凹んだんすよ。左遷させんされた!って」


「エズラ君。話過ぎ。あたしが許可貰ったのは、あたし自身だけよ。君の素性までは、言われてない」


「うぇっ! ちょっと待ってください! え? 俺って、首切られます⁉」


「知らない。ちょっと黙ってなさい。オレグ所長、再度お尋ねしますが」


 一枚目と二枚目をそれぞれ右と左に持ち、文面を向ける。


 右は、誰もが羨む賛辞が並べられた軽々しい嘘偽り。

 左は、誰もが目をひそめる重々しい真実。


「どちらをお受け取りになりますか?」


 女は、事務的にオレグ所長に尋ねた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 そのすぐ後、リアトリス含め彼の隊はラント官憲を離れた。何故か、保護した子供も同様に。行き先など、こちらに知らされもしないが知りたくも無いとオレグ所長は思う。

 定年まで残り数年なわが身だ。何事も無く、木々が穏やかに朽ち果てるような余生を送りたい。もはやそれだけで良いのだ。荒事には金輪際関わりたくない。だが、目を伏せ、耳を塞いでも、起きたこと起きることは変わらない。ただ、知らぬ間に過ぎ去っていくか、知らぬ間に失っているか。前者であれば、何ら問題ない。多くの場合は、前者を享受し今日も良い日だったと家族で団らんを囲む。だが、後者であれば、定まった運命を前に愛する人に別れを告げる時間があれば良い方なのだろうな。


 考えを振り切るように首を振り、席を立つ。上げた視線の先。ポツポツと窓ガラスに点をつくる雨粒を何とはなしに見つめ、一人、先行きに言い知れぬ不安を噛み締めていた。


 その時、強烈な閃光が瞬いた。ほんのり紫をまとう雷光が空からではなく、街中から空へ上り上がった。そのすぐ後には、雷特有の腹の内を震わせるとどろきが続いた。

 町の中心部は少しばかり高台であることに加え、他のどの建物よりも高いラント官憲詰所からはその様相がはっきりと見えた。


「何がなんやら」


 どこか気の抜けた様子で、オレグ所長は窓の外を眺めると、おもむろに卓上に置かれたキャンドルランタンに手をかける。側面についた小窓を開け、台座と共に蝋燭を取り出す。几帳面な字で書かれた報告書を手に持ち、火を付けた。慌ただしくなった廊下に耳を傾けながら、ろうそく以上に勢いよく燃え上がる紙を静かに見つめ続けた。



🔴語句メモ goo国語辞書より引用(小学館大辞泉)

🔴アイリス:アヤメ科アヤメ属の単子葉植物の総称。アヤメ・ハナショウブ・カキツバタなど。一般にはジャーマンアイリス・ダッチアイリスなどの園芸種をいう。 眼球の虹彩こうさい。カメラの絞り。

🔴医院いいん:主に通院によって病気を診察し治療をする所。ふつう個人経営で小規模のものをさす。診療所。

🔴羊皮紙ようひし:羊・ヤギなどの皮をなめして乾燥・漂白して作った書写材料。前2世紀小アジアのペルガモン地方で考案され、西洋では中世末まで使用。パーチメント。

🔴眉根まゆねを寄る:不快感などから顔をしかめ、それによって眉の根本が中央に寄り合うこと。「眉を寄せる」とも言う。weblio辞書

🔴加味かみ: あるものに、別の要素を付け加えること。(薬に他の薬を加えて調合する意から)味を付け加えること。

🔴貫禄かんろく:からだつきや態度などから感じる人間的重みや風格。身に備わった威厳。時に、「見かけは貫禄たっぷりだけどね」のように肥っていることをからかって、また、ばかにして使うことがある。

🔴憔悴しょうすい:心配や疲労・病気のためにやせ衰えること。

🔴闊歩かっぽ:大またで堂々と歩くこと。いばって思うままに行動すること。

🔴あろうことか:とんでもないことに。けしからんことに。

🔴もたらす:好ましくない状態を生じさせる。引き起こす。将来する。また、ある状態を実現させる。

🔴血眼ちまなこ:他のすべてを忘れて一つの事に熱中すること。

🔴開口一番かいこういちばん:何かを話し始める一番最初に。口を開くやいなや。

🔴面食めんくらう:心が動揺して、どうしてよいか分からなくなる。

🔴 横槍よこやり:第三者がわきから口を出して文句をつけること。weblio辞書

🔴悶着もんちゃく:感情や意見の食い違いから起こるもめごと。好ましくないものとかかわり合うこと。

🔴目端めはしく:その場に応じてよく才知が働く。機転がきく。

🔴が悪い:きまりが悪い。ばつが悪い。運が悪い。折が悪い。

🔴一拍いっぱく: 一度両手を合わせて打つこと。 拍子を1回とること。

🔴名代みょうだい:ある人の代わりを務めること。また、その人。代理。

🔴さんずる:大急ぎで参上する。

🔴鶏冠石けいかんせき砒素ひそと硫黄からなる鉱物。赤色、橙黄色で樹脂光沢のある単斜晶系短柱状結晶。昔は花火の材料に用いた。

🔴まごかたない:まちがえようがない。確かである。

🔴猛禽もうきん:肉食で性質の荒々しい大形の鳥。

🔴風切り羽かざきりばね:鳥の翼の後縁をなす、長くじょうぶな羽。飛翔ひしょうに用いられ、骨から生えている。外側から内側へ初列・次列・三列と区分でき、初列風切り羽は、はばたきのときに推力を発生させる。

🔴尾羽おばね:鳥の尾骨から生えている羽。

🔴片手間かたてま:本来の仕事の余暇。また、本業の合間にほかのことをすること。

🔴偏物へんぶつ:普通の人とは変わったところのある人。変人。また、偏屈な人。

🔴登用とうよう:人を官職などに取り立てること。また、人をそれまでより高い地位に引き上げて用いること。

🔴隠密おんみつ:人に悟られないように隠して事を行うこと。また、そのさま。戦国時代から近世にかけて、情報活動に従った下級武士。幕府や各藩に属し、スパイ活動を行った。間者かんじゃ。忍びの者。

🔴諜報ちょうほう:敵情をひそかに探って知らせること。また、その知らせ。

🔴生業なりわい:生活を営むための仕事。

🔴別様べつよう:ようすややり方が他と異なっていること。また、そのさま。

🔴素性すじょう: 血筋。家柄。また、生まれ育った境遇。生まれ。育ち。来歴。身もと。 出所。由緒。

🔴懇切丁寧こんせつていねい:細かいところまで注意が行き届いていて、とても手厚くて親切なこと。

🔴褒章ほうしょう:栄典の一。ある分野において、りっぱな行い、功績のあった人を表彰するために国から与えられる記章。

🔴園遊会えんゆうかい:庭園に模擬店や余興場などを設け、多くの客を招いてもてなす会。天皇・皇后が主催する交流会。国務大臣や最高裁判所長官、知事など立法・司法・行政各機関の関係者に加え、各界の著名人・功績者などを招き、春と秋の2回、赤坂御苑で催される。

🔴静観せいかん:静かに観察すること。また、行動を起こさずに物事の成り行きを見守ること。 事物の奥に隠された本質的なものを見極めること。

🔴しからず::相手の希望や意向に添えない場合などに用いる語。悪く思わないで。気を悪くしないで。

🔴詮索せんさく:細かい点まで調べ求めること。

🔴持参じさん:品物や金銭を持っていくこと。また、持ってくること。

🔴愚弄ぐろう:人をばかにしてからかうこと。

🔴け:あけっぴろげで、露骨なこと。包み隠しのないこと。

🔴冷や水を浴びせる:意気込んでいる人に、まるで冷水をかけるように、元気を失わせるような言動をする。

🔴瀬戸際せとぎわ:勝負・成否などの分かれ目。

🔴軽薄けいはく:言葉や態度が軽々しくて、思慮の深さや誠実さが感じられないこと。人の機嫌をとること。また、その言葉。物が軽くて、うすいこと。

🔴景気けいき: 活気があること。威勢がよいこと。

🔴唖然あぜん:思いがけない出来事に驚きあきれて声も出ないさま。あっけにとられるさま。

🔴自負じふ:自分の才能・知識・業績などに自信と誇りを持つこと。

🔴左遷させん:低い地位・官職におとすこと。左降。

🔴とどろき:とどろく。大きな音が鳴りひびく。

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