第49話 違い

俺は着替え部屋に戻る。


まだファインは帰ってきていない。


窓の向こうには太陽が山に隠れ、夕日でオレンジが混じった空が広がっている。


俺は窓に身を乗り出し外を眺めていた。


道歩く人々、賑わう繁華街、明かりの灯る民家を眺めていた。




『ガチャ』

部屋の扉が開く音がした。


俺は後ろに振り向く。


髪を濡らし新しい白い服をきたファインがいた。

少し前と体型が違うように感じる。


ファインは自分のベットに座る。


メイドがファインの戦闘服を畳んだものを棚に置き部屋を出る。


ファインは言う

『変な文化ね』


『あ?』


『だから、お風呂よ、貴方が誘ったからやってみたけどよくわからなかったわ。まーでも色々知れたしよかったわ』


『そうか、』


ファインは俺に聞く

『これからどうする?』


『ん、ああ、上級冒険者になったからには毎日依頼を受けなくちゃいけない。ひとまずは規定通りにするつもりだ。』


『そう、わかったわ。』



ファインは俺を見て

『綺麗ね。』


『ん?』


『だからこの街よ』


ファインは窓に身を乗り出す。

『ほんと、綺麗、こんなの見たことないわ。』


俺はファインの方を見る。

もう空はオレンジの比率が低くなりほぼ夜になっていた。


『人の世界は魔物のとこより良いわね。似ているとこがあっても魔物じゃこんな綺麗なのは作れないわ。』


『そうか』




『コンコン』

扉を叩く音がした、





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