第43話 空
俺とファインは白い部屋から出て兵士にそのまま案内されて行く。
兵士は大きな扉の前まで案内した。
兵士は扉の兵士に話している。
話しかけられた兵士は扉の小さな窓から誰かと話した。
話し終わり兵士は扉を開ける。
そこには今まで通ってきた地下の通路とは違い床には赤いカーペットが、壁の天井には小さめのシャンデリアがあった。
王宮には相当劣るがそれなりに綺麗だった。
そして俺たちの前には小綺麗な男が立ていた。
『こんばんはレオ様。お部屋にご案内します。』
俺たちは男の後ろについて歩く。
もう俺たちの周りには兵士はいなかった。
男は一つの木のドアの前に立つ。
男はドアを開けながら。
『こちらです。』
俺は部屋の中に入る。
部屋には二つのベット、ちょっとした家具が置いてあった。
そして目の前には大きな窓がある。
窓からは沢山の星の空、明かりが灯る都市の街、巨大で美しい城が見える。
俺は思わず口を開いた
『おお、』
『では』
男はドアを閉じて消える。
ファインはボソッと言った。
『綺麗』
俺とファインは別々のベットに座り向かい合う。
ファインが口を開く
『綺麗ねレオ』
俺は答えた。
『ああ』
ファインは不思議そうに聞いてくる。
『あの人たち何がしたかったの?』
『知らないな、研究者はいつも何を考えているか俺にはわからない。』
『そう、』
ファインは街を見ながら。
『ねえ?レオ?』
『なんだ?』
『この世界嫌ね』
『ああ』
ファインはいつまでも窓の向こうをじっと眺めていた。
『コンコン』
ドアの叩く音がする。
ドアの向こうから
『レオ様、パーティーの準備が出来ました。』
俺はファインに手を出す。
『そうか、わかった。行こうファイン』
ファインは俺の手を取らずに立ち上がる。
『わかったわ』
俺はドアを開ける。
『ありがとうございますレオ様』
『ああ.....あの三人は?』
『あ、あのガッツ様達は今頃パーティーの呼び出しをしているところでしょう。』
『そうか、』
『では行きましょう。』
男は歩き出した。
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